CrudeDrug:Crocus

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Contents

サフラン (Crocus)

Crocus sativus Linné
Dioscorea japonica Thunberg
Crocus sativus Linné
Dioscorea japonica Thunberg

サフランは地中海沿岸を原産とするアヤメ科のサフラン Crocus sativus Linnéの柱頭を基原とする。日本には薬として伝来し、明治時代から栽培が行われ海外にも輸出されたことがある。海外では料理の着色に使用され、スペイン料理のパエリア、インド料理のサフランライスなどは有名で、高価な香辛料とされているが、日本では日局初版(1886年)から収載されており、冷え症、血色不良などの婦人薬の医薬品として利用されている。子宮収縮作用、通経作用があり、妊婦には禁忌とされており、また食品としての大量摂取にも注意が必要である。 スペイン・ギリシャ・イラン・インド・中国など世界各地で栽培されている。日本では大分県竹田市が主産地で、以前は約500kg/年の生産量があったが、近年は約50kg/年まで落ち込んでいる。 (より詳しく見る→栃本天海堂創立60周年記念誌

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番紅花

References

  1. 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
  2. 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
  3. 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS

Prescriptions 処方一覧


歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載

利用する場合は以下を引用してください。

  • 矢作 忠弘,石内勘一郎,渥美 聡孝,三宅 克典,森永 紀,伏見 裕利,大山 雅義,森川 敏生,田中 謙,有田 正規,牧野 利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 1-36, 2017
番号 書名 出版年 記載
3 局方医薬品承認申請の手引き 1980 【効能または効果】冷え症、血色不良 No.2155
4 生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスついて(2015年12月25日薬生審査発) 2015 冷え症、血色不良(皮膚の色つやの悪いもの)、気分がふさいだ症状、月経前の諸症状、食欲異常の緩和
5 JP7 第1部 大改訂版 第2部 解説書(1966) 1961 【適用】 鎮静、鎮痛、通経の目的で、家庭薬の原料となる。その他香味、着色料として食品に用いられる。 C-626
6 JP8 解説書 1971 【適用】 鎮静、鎮痛、通経の目的で、家庭薬の原料となる。その他香味、着色料として食品に用いられる。 (略)。 2-261
7 JP9 解説書 1976 【薬効】 〔薬理〕 (略)。 【適用】 鎮静、鎮痛、通経の目的で、家庭薬製剤の原料とする。その他香味、着色料として食品に用いられる。 D-335
8 JP10 解説書 1981 【適用】 鎮静薬として配合剤 (婦人用薬など)の原料とする。 (略)。 D-347
9 JP11 解説書 1986 【適用】 配合剤 (婦人用薬など) の原料とする。冷え性、血色不良 (略)。(略)。 D-362
10 JP12 解説書 1991 【適用】配合剤(婦人用薬など)の原料とする。冷え症、血色不良に大人一回量0.3 gに熱湯100?150mlを加え、5?20分後にそのまま服用する。一日三回食前または食後 D-364
11 JP13 解説書 1996 【適用】配合剤(婦人用薬など)の原料とする。冷え症、血色不良に大人一回量0.3 gに熱湯100?150mlを加え、5?20分後にそのまま服用する。一日三回食前または食後 D-402
12 JP14 解説書 2001 【適用】配合剤(婦人用薬など)の原料とする。冷え症、血色不良に大人一回量0.3 gに熱湯100?150mlを加え、5?20分後にそのまま服用する。一日三回食前または食後 D-434
13 JP15 解説書 2006 【適用】配合剤(婦人用薬など)の原料とする。冷え症、血色不良に成人一回量0.3 gに熱湯100?150mlを加え、5?20分後にそのまま服用する。一日三回食前または食後 D-434
14 JP16 解説書 2011 【適用】配合剤(婦人用薬など)の原料とする。冷え症、血色不良に成人一回量0.3 gに熱湯100?150mlを加え、5?20分後にそのまま服用する。一日三回食前または食後 D-335
15 登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会_試験問題の作成に関する手引き(厚生労働省医薬食品局総務課2007年7月) 2007 鎮静、鎮痛のほか、女性の滞っている月経を促す作用を期待して用いられる(P. 132)。
19 『改訂生藥學』アルベルト・ウィカンド 大井玄洞 1887 効能の記載なし P286
20 『生藥學』第5版 下山順一郎 1901 下P58: 婦人生殖器の諸病に応用したれとも現今はほとんど廃薬に帰し唯諸製剤に香気及び色沢を附する等に応用するに過ぎず。薬局方に於いてはサフラン丁幾、芳香阿片酒を製するに用ゆ。
21 『簡明生藥學』島崎健造 1909 P201: 薬局方丁幾、芳香阿片酒を製するに用ふ。その他種々の製剤に佐使薬として供用す。
22 『最新薬学全書 第6編 生薬学』 伊藤治輔 編、日本薬学講習会 1913 P110: 現今は只稀に健胃薬、通経薬、鎮痙薬として用ゆるのみで、多くは種々の製剤に色沢、芳香を附するに用いている。
23 『生藥學』第13版 下山純一郎 朝比奈泰彦 1916 下P86: 婦人病に応用したれとも現今はほとんど廃薬に帰し唯諸製剤に香気及色沢を附する等に応用するに過ぎず。薬局方に於いては丁幾、芳香阿片酒を製するに用ゆ。
24 『和漢薬物学』日野五七郎 一色直太郎 同済号書房 たにぐち書店復刻版 1931 正P34: 婦人生殖器諸病に用いるものにして即ち通経、鎮痙薬としては一回0.5グラム乃至1グラムを浸剤となして用ゆ。又諸製剤に香気及び色澤を附するに用ゆ。
25 『薬理的生薬学』村上師壽 三省堂 1933 P18: 鎮静薬とす。眩暈、頭痛等に効あり。また通経の効あり。P180: 健胃薬とす。通経の目的に応用することあり。
26 『生藥學』第20版 下山順一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1934 下P254: 婦人病に応用したれども現今はほとんど廃薬に帰し唯諸製剤に香気及色沢を附するに応用するに過ぎず、薬局方に於いては複方ロカイチンキ、サフランチンキ、阿片吐根錠、芳香阿片酒を製するに用ふ。
27 『生藥學』第27版 下山純一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1943 P254: 婦人病に応用したれども現今はほとんど廃薬に帰し唯諸製剤に香気及色沢を附するに応用するに過ぎず。薬局方に於いては複方芦薈チンキ、サフランチンキ、阿片吐根錠、芳香阿片酒を製するに用ふ。
28 『生藥學教科書』木村康一 1949 P65: 鎮静、芳香薬。製剤に香気及び色を附けるのに用いる。
29 『最新生薬学』刈米達夫 1949 P124: 鎮静、通経薬として0.1?0.3%を温湯に浸して内用する。専ら民間薬及び家庭薬原料である。通経作用はある程度強く、従って妊婦には禁忌である。薬用医学には食品、化粧品等の着色料に用いる。
30 『生薬学』三橋博、醫學書院 1958 P142: 香料、着色料、鎮静剤、通経剤。
31 『生薬学』第4版、藤田路一 1963 P301: 香味、着色料(食品用)、刺激、鎮痛、発汗、通経の目的で俗用する。
32 『新編生薬学』東丈夫 名越規朗 廣川書店 1965 P107: 食品、化粧品などの着色料。鎮静、通経剤として家庭薬の原料とする。
33 『生薬学総論』柴田承二 東丈夫 木島正夫 下村孟 廣川書店 1966 記載なし
34 『生薬学』稲垣勲 嶋野武 嶋田玄彌 長沢元夫 南江堂 1967 P120: (1)食品、化粧品、薬品の着色料。(2)子宮に選択的に作用するので、月経困難、無月経症、更年期障害、流産癖に用いる。(3)止血剤として子宮出血、月経過多、鼻出血に用いる。(4)百日咳、けいれん性咳嗽、鼓腸のようなけいれんにアヘンの代用として用いる。(5)ホメオパシーでは婦人と子供の神経性およびけいれん性症状に用いる。けいれん笑いをするヒステリー、めまい、眼瞼や筋肉のけいれん、嗜眠、百日咳、胃胸痛を治すという。
35 『和漢生薬』刈米達夫 廣川書店 植物分類学での順 1971 記載なし
36 『最新生薬学 第三改槁版』刈米達夫 廣川書店 1973 P127: 鎮静、通経薬として0.1?0.3%を温湯に浸して内用する。もっぱら民間薬及び家庭薬原料である。通経作用はある程度強く、従って妊婦には禁忌である。薬用以外には食品、化粧品等の着色料に用いる。
37 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔上〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1975 記載なし
38 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔下〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1976 P377: (略)新鮮なサフランは、一般に鎮静・鎮痙作用を有するといわれる。民間においては、その他堕胎剤として使用される。又非常にまれではあるが、医薬としては、矯味矯臭剤として、またガレヌス製剤の着色剤として使用される。一般的には、サフランは香辛料として使用されている。
39 『生薬学』 木島正夫 澤田徳之助 秦清之 朝倉書店 1978 P268: 民間で通経、鎮静薬とし、また婦人用家庭薬の原料として使用される。B
40 『新常用和漢薬集』訂正第2版 東京生薬協会 編集 南江堂 1978 P50: 鎮静薬、通経薬。
41 『最新生薬学総覧』伊沢一男 学文社 1978 P59: 鎮静、通経薬として0.1?0.3 gを温浸し内服、家庭薬の原料、その他薬用外に食品や化粧品などの着色料に用いる。漢方には用いない。
42 彩色写生図 日本の薬用植物〔生薬〕 生薬-成分-漢方-〔処方例〕高取治輔 廣川書店 1980 P151: 鎮静、通経
43 『生薬学第2版』北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 1982 P289: 鎮静、鎮痛薬。通経薬。1回0.5g、1日1.5g
44 『コメンタリー局方生薬』初版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1984 P182: 通経薬または鎮静薬として婦人用家庭薬製剤に配合。
45 『新訂生薬学 第2版』長沢元夫 野呂征男 萩原幸夫 木村孟淳 南江堂 1987 P135: (1)食品、化粧品、薬品の着色料。(2)子宮に選択的に作用するので、月経困難、無月経症、更年期障害、流産癖に用いる。(3)止血剤として子宮出血、月経過多、鼻出血に用いる。(4)百日咳、けいれん性咳嗽、鼓腸のようなけいれんにアヘンの代用として用いる。(5)ホメオパシーでは婦人と子供の神経性およびけいれん性症状に用いる。けいれん笑いをするヒステリー、めまい、眼瞼や筋肉のけいれん、嗜眠、百日咳、胃胸痛を治すという。
46 『コメンタリー局方生薬』 第2版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1987 P218: 通経薬または鎮静薬として婦人用家庭薬製剤に配合。
47 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第3版』三橋博 指田豊 山﨑和男 南江堂 1989 P253: 鎮静、通経薬として婦人用の民間薬、家庭薬の原料。その他、食品などの着色料。
48 『生薬学概論』 難波恒雄 津田喜典編 南江堂 1990 P332: 鎮静、解毒、鎮咳薬。 食品着色料。
49 『生薬学改訂第4版』 三橋博 井上隆夫編集 南江堂 1992 P254: 鎮静、通経薬として婦人用の民間薬、家庭薬の原料。その他、食品などの着色料。
50 『天然薬物・生薬学』 初版 奥田拓男編 廣川書店 1993 P198: 鎮痛、鎮痙、通経剤、香味、着色料。
51 『薬用資源学』初版 山崎幹夫 斉藤和季編 丸善 1997 P195: 婦人用薬
52 『漢方薬理学』高木敬次郎 木村正康 南山堂 1997 記載なし
53 『生薬学概論(改訂第3版)』 難波恒雄 津田喜典 南江堂 1998 P332: 鎮静、解毒、鎮咳薬。食品着色料。
54 『生薬学第6版』 北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 2001 P282: 鎮静、鎮痛薬。通経薬。1回0.3~0.5g、1日1.0~1.5g
55 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第6版』 指田豊 山﨑和男 南江堂 2002 P295: 鎮静、通経薬として婦人用の民間薬、家庭薬の原料。その他、食品などの着色料。
56 『入門漢方医学』初版 日本東洋医学会学術教育委員会 編 日本東洋医学会発行 2002 記載なし
57 『漢方・生薬学』久保道德 吉川雅之 廣川書店 2003 P159: 婦人用薬などの配合原料となる。冷え症、血色不良、のぼせ、更年期障害による諸症状によく使われる。
58 『薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100ー含漢方処方ー』第1版、日本薬学会編、東京化学同人 2004 P42: 婦人薬などの原料とする。冷え症、血色不良や不眠等からくる不定愁訴に、成人1回量0.3gに熱湯100?150mLを加え、5?10分後にそのまま服用する。1日3回食前または食後。
59 『薬学生のための漢方薬入門』第2版、指田豊 三巻祥浩、廣川書店 2004 記載なし
60 『スタンダード薬学シリーズ3 化学系薬学Ⅲ 自然が生み出す薬物』第1版 社団法人日本薬学会 編 東京化学同人 2005 P56: 婦人病薬、通経、抗痙攣薬。
61 『薬用植物学 改訂第6版』 野呂征男 水野瑞夫 木村孟淳 田中俊弘 南江堂 2006 P237: (略)鎮静薬、鎮痛薬、通経薬などにし、食品の着色料あるいはスパイスとして用いる。
62 『パートナー生薬学』 指田豊 山﨑和男 竹谷孝一 南江堂 2007 P304: 鎮静、通経薬として婦人用の民間薬、家庭薬の原料。その他、食品などの着色料。
63 『生薬単』 伊藤美千穂 北山隆 NTS 2007 P92: 鎮静、鎮痛、通経
64 『ベーシック薬学教科書シリーズ⑦生薬学・天然物化学』吉川雅之編 化学同人 2008 P52: 鎮静、鎮痛、通経の目的で主として家庭薬原料とされる。食品着色料、香料。
65 『伝統医薬学・生薬学』 御影雅幸 木村正幸 南江堂 2009 P229: 通経、子宮収縮、催眠、血小板凝集抑制。アルコール負荷モデルラットの記憶学習および長期増強を改善。(中)活血化?薬。
66 『日本伝統医学テキスト漢方編』平成22-23年度厚生労働科学研究費補助金『統合医療を推進するための日本伝統医学の標準化』研究班 2012 記載なし
67 『新訂生薬学 改訂第7版』 木村孟淳 田中俊弘 水上元 南江堂 2012 P139: (1)通経薬。(2)色素の原料(赤色および黄色染料、食料着色料、口紅)
68 『歴代日本薬局方収載生薬大事典』 木下武司著 2015 P163: 鎮静・通経薬として婦人用家庭薬に配合するほか、食品着色料とする。
73 青本「化学」、薬学ゼミナール 2016 P574: 婦人薬
74 コアカリ重点ポイント集「化学系薬学」改訂第4版 薬学ゼミナール 2014 記載なし
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