CrudeDrug:Rhei Rhizoma

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|familyE=Polygonaceae
 
|familyE=Polygonaceae
 
|partUsedJ=根茎
 
|partUsedJ=根茎
|propertyJ=特異臭。わずかに渋く苦い。
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|propertyJ=本品は卵形、長卵形又は円柱形を呈し、しばしば横切又は縦割され、径4~10cm、長さ5~15cmである。皮層の大部分を除いたものでは、外面は平滑で、黄褐色~淡褐色を呈し、白色の細かい網目の模様が見られるものがあり、質はち密で堅い。コルク層を付けているものでは、外面は暗褐色又は赤黒色を呈し、粗いしわがあり、質は粗くてもろい本品の破砕面は繊維性でない。本品の横切面は灰褐色、淡灰褐色又は褐色で、黒褐色に白色及び淡褐色の入り組んだ複雑な模様がある。この模様は形成層の付近でしばしば放射状を呈し、また、髄では径1~3mmの褐色の小円の中心から放射状に走るつむじ様の組織からなり、環状に並ぶか、又は不規則に散在している。
|constituentJ=センノシドA、センノシドB、センノシドC、センノシドD、センノシドE、センノシドF、クリソファノール、アロエエモジン、レイン、エモジン
+
本品は特異なにおいがあり、味はわずかに渋くて苦い。かめば細かい砂をかむような感じがあり、唾液を黄色に染める。本品の横切片を鏡検するとき、大部分は柔細胞からなり、髄にはところどころに小さい環状の異常形成層があり、その内側には師部、外面には木部が形成されていて、褐色の着色物質を含む2~4列の放射組織を伴い、これが形成層環の中心から放射状に外方に向かって走り、つむじ様の組織となる。柔細胞はでんぷん粒、褐色の着色物又はシュウ酸カルシウムの集晶を含む。
|constituentE=sennoside
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|constituentJ=センノシド、クリソファノール、アロエエモジン、レイン
|testJ=TLC法(UV365nm、赤色蛍光)
+
|constituentE=sennoside, chrysophanol, aloe-emodin, rhein
|pharmacopeiaJ=1236
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|testJ=TLC法:本品の粉末2gにテトラヒドロフラン/水混液(7:3)40mLを加え、30分間振り混ぜた後、遠心分離する。上澄液を分液漏斗に移し、塩化ナトリウム13gを加え、30分間振り混ぜる。分離した水層を不溶の塩化ナトリウムと共に分取し、1mol/L塩酸試液を加えてpH1.5に調整する。この液を別の分液漏斗に移し、テトラヒドロフラン30mLを加えて10分間振り混ぜた後、分離したテトラヒドロフラン層を分取し試料溶液とする。別にセンノシドA標準品1mgをテトラヒドロフラン/水混液(7:3)4mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液40μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板に原線に沿って長さ10mmにスポットする。次に1-プロパノール/酢酸エチル/水/酢酸混液(40:40:30:1)を展開溶媒として約15cm展開した後、薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長365nm)を照射するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た赤色の蛍光を発するスポットと色調及びRf値が等しい。
 +
|pharmacopeiaJ=1539
 
|effectJ=緩下、駆お血、消炎、抗菌、向精神、腎機能改善、肝障害改善、免疫賦活、脂質代謝改善、変異原性抑制
 
|effectJ=緩下、駆お血、消炎、抗菌、向精神、腎機能改善、肝障害改善、免疫賦活、脂質代謝改善、変異原性抑制
|usageJ=実証タイプの便秘など
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|usageJ=便秘など。
 
|links= sm-sun:syou-ta/daiou&&tsumura:daiou&&uchida:daiou
 
|links= sm-sun:syou-ta/daiou&&tsumura:daiou&&uchida:daiou
 
|dryingLoss=13.0 %以下(6時間)
 
|dryingLoss=13.0 %以下(6時間)

Revision as of 15:02, 16 August 2011

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General Index Names Prescriptions Books Journals Terminology Chinese Medicines

Contents

大黄 (Rhei Rhizoma)

Tochimoto-Rhubarb-青海植物1.jpg
Tochimoto-Rhubarb-DSCN2765.jpg
Tochimoto-Rhubarb-四川.jpg
Tochimoto-Rhubarb-大黄石渠県石鐘山-'0008-1.jpg

大黄はタデ科のRheum palmatum LinnéRheum tanguticum Maximowicz, Rheum officinale Baillon, Rheum coreanum Nakai またはそれらの種間雑種の、通例、根茎を基原とする。初版日局(1886年)では、基原植物を「Rheum officinale およびアジアに産するその他 Rheum 属諸種」としていたが、幾多の変遷を経て現在に至っている。根茎が大きく、色が黄色であるため大黄と呼ばれた。また薬効が峻烈で症状が迅速に快癒するので「将軍」という別名がある。従来、葉の切れ込みの程度などの形態により基原を確認していたが、遺伝子解析の結果とかなり異なることが判明しており、市場品大黄の基原の同定は難しい。 大黄の薬効に関しては、漢方では「駆瘀血」、生薬製剤では「瀉下」に主眼が置かれるため、現在の大黄の品質評価も二分される。 (より詳しく見る→栃本天海堂創立60周年記念誌

Picture

Photographs of Rhubarb (ダイオウ) (by Alps Pharm. アルプス薬品)
Alps:Rhei Rhizoma.jpg
1. China Qinghai 青海(大塊包黄) 2. China Qinghai 青海(長条包黄)
3. China Qinghai 青海(綿紋) 4. China Gansu 甘粛(綿紋 八成小吉) 5. China Qinghai 青海(小長条)
Alps:Rhei Rhizoma2.jpg
6. China Gansu 甘粛(九成片) 7. China Gansu 甘粛(九成片) 8. China Gansu 甘粛(八成吉)
9. China Gansu 甘粛(綿紋) 10. China Gansu 甘粛(綿紋 八成中吉) 11. China Sichuan 四川 (雅黄2級)
Alps:Rhei Rhizoma3.jpg
12. China Sichuan 四川 13. China Sichuan 四川 (雅黄)
14. China Sichuan 四川 (雅黄) 15. China Guizhou 貴州 (馬蹄大黄)

大黄

References

  1. 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
  2. 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
  3. 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS

Prescriptions 処方一覧

防風通聖散 (ボウフウツウショウサン)  附子瀉心湯 (ブシシャシントウ)  調胃承気湯 (チョウイジョウキトウ)  大承気湯 (ダイジョウキトウ)  大陥胸湯 (ダイカンキョウトウ)  大黄牡丹皮湯 (ダイオウボタンピトウ)  大黄附子湯 (ダイオウブシトウ)  大黄甘草湯 (ダイオウカンゾウトウ)  大黄黄連瀉心湯 (ダイオウオウレンシャシントウ)  大柴胡湯 (ダイサイコトウ)  大柴胡湯去大黄 (ダイサイコトウキョダイオウ)  独活湯 (ドッカツトウ)  五物解毒散 (ゴモツゲドクサン)  八味帯下方 (ハチミタイカホウ)  茵蔯蒿湯 (インチンコウトウ)  治打撲一方 (ジダボクイッポウ)  滋血潤腸湯 (ジケツジュンチョウトウ)  秦艽防風湯 (ジンギョウボウフウトウ)  治頭瘡一方 (ジズソウイッポウ)  治頭瘡一方去大黄 (ジズソウイッポウキョダイオウ)  潤腸湯 (ジュンチョウトウ)  葛根紅花湯 (カッコンコウカトウ)  加味解毒湯 (カミゲドクトウ)  桂枝加芍薬大黄湯 (ケイシカシャクヤクダイオウトウ)  橘皮大黄朴硝湯 (キッピダイオウボクショウトウ)  厚朴三物湯 (コウボクサンモツトウ)  厚朴七物湯 (コウボクシチモツトウ)  九味檳榔湯 (クミビンロウトウ)  響声破笛丸 (キョウセイハテキガン)  麻子仁丸 (マシニンガン)  女神散 (ニョシンサン)  女神湯 (ニョシントウ)  応鐘散 (オウショウサン)  乙字湯 (オツジトウ)  乙字湯去大黄 (オツジトウキョダイオウ)  涼膈散 (リョウカクサン)  柴胡加芒硝湯 (サイコカボウショウトウ)  柴胡加竜骨牡蛎湯 (サイコカリュウコツボレイトウ)  三黄散 (サンオウサン)  三黄瀉心湯 (サンオウシャシントウ)  千金鶏鳴散 (センキンケイメイサン)  鷓鴣菜湯 (シャコサイトウ)  芍甘黄辛附湯 (シャカンオウシンブトウ)  紫根牡蠣湯 (シコンボレイトウ)  小承気湯 (ショウジョウキトウ)  抵当湯 (テイトウトウ)  桃核承気湯 (トウカクジョウキトウ)  騰竜湯 (トウリュウトウ)  通導散 (ツウドウサン)  温脾湯 (ウンピトウ)  

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