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大黄はタデ科のRheum palmatum Linné、Rheum tanguticum Maximowicz、Rheum officinale Baillon、Rheum coreanum Nakai またはそれらの種間雑種の、通例、根茎を基原とする。初版日局(1886年)では、基原植物を「Rheum officinale およびアジアに産するその他 Rheum 属諸種」としていたが、幾多の変遷を経て現在に至っている。根茎が大きく、色が黄色であるため大黄と呼ばれた。また薬効が峻烈で症状が迅速に快癒するので「将軍」という別名がある。従来、葉の切れ込みの程度などの形態により基原を確認していたが、遺伝子解析の結果とかなり異なることが判明しており、市場品大黄の基原の同定は難しい。
大黄の薬効に関しては、漢方では「駆瘀血」、生薬製剤では「瀉下」に主眼が置かれるため、現在の大黄の品質評価も二分される。 (栃本天海堂による詳細情報)
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Photographs of Rhubarb (ダイオウ) (by Alps Pharm. アルプス薬品)
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1. China Qinghai 青海(大塊包黄) |
2. China Qinghai 青海(長条包黄)
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3. China Qinghai 青海(綿紋) |
4. China Gansu 甘粛(綿紋 八成小吉) |
5. China Qinghai 青海(小長条)
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6. China Gansu 甘粛(九成片) |
7. China Gansu 甘粛(九成片) |
8. China Gansu 甘粛(八成吉)
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9. China Gansu 甘粛(綿紋) |
10. China Gansu 甘粛(綿紋 八成中吉) |
11. China Sichuan 四川 (雅黄2級)
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12. China Sichuan 四川 |
13. China Sichuan 四川 (雅黄)
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14. China Sichuan 四川 (雅黄) |
15. China Guizhou 貴州 (馬蹄大黄)
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大黄
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS
Prescriptions 処方一覧
防風通聖散 (ボウフウツウショウサン) 附子瀉心湯 (ブシシャシントウ) 調胃承気湯 (チョウイジョウキトウ) 大承気湯 (ダイジョウキトウ) 大陥胸湯 (ダイカンキョウトウ) 大黄牡丹皮湯 (ダイオウボタンピトウ) 大黄附子湯 (ダイオウブシトウ) 大黄甘草湯 (ダイオウカンゾウトウ) 大黄黄連瀉心湯 (ダイオウオウレンシャシントウ) 大柴胡湯 (ダイサイコトウ)
大柴胡湯去大黄 (ダイサイコトウキョダイオウ) 独活湯 (ドッカツトウ) 五物解毒散 (ゴモツゲドクサン) 八味帯下方 (ハチミタイカホウ) 茵蔯蒿湯 (インチンコウトウ) 治打撲一方 (ジダボクイッポウ) 滋血潤腸湯 (ジケツジュンチョウトウ) 秦艽防風湯 (ジンギョウボウフウトウ) 治頭瘡一方 (ジズソウイッポウ)
治頭瘡一方去大黄 (ジズソウイッポウキョダイオウ) 潤腸湯 (ジュンチョウトウ) 葛根紅花湯 (カッコンコウカトウ) 加味解毒湯 (カミゲドクトウ) 桂枝加芍薬大黄湯 (ケイシカシャクヤクダイオウトウ) 橘皮大黄朴硝湯 (キッピダイオウボクショウトウ) 厚朴三物湯 (コウボクサンモツトウ) 厚朴七物湯 (コウボクシチモツトウ) 九味檳榔湯 (クミビンロウトウ) 響声破笛丸 (キョウセイハテキガン) 麻子仁丸 (マシニンガン) 女神散 (ニョシンサン) 女神湯 (ニョシントウ) 応鐘散 (オウショウサン) 乙字湯 (オツジトウ)
乙字湯去大黄 (オツジトウキョダイオウ) 涼膈散 (リョウカクサン) 柴胡加芒硝湯 (サイコカボウショウトウ) 柴胡加竜骨牡蛎湯 (サイコカリュウコツボレイトウ) 三黄散 (サンオウサン) 三黄瀉心湯 (サンオウシャシントウ) 千金鶏鳴散 (センキンケイメイサン) 鷓鴣菜湯 (シャコサイトウ) 芍甘黄辛附湯 (シャカンオウシンブトウ) 紫根牡蠣湯 (シコンボレイトウ) 小承気湯 (ショウジョウキトウ) 抵当湯 (テイトウトウ) 桃核承気湯 (トウカクジョウキトウ) 騰竜湯 (トウリュウトウ) 通導散 (ツウドウサン) 温脾湯 (ウンピトウ)