CrudeDrug:Scutellariae Radix
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黄芩 (Scutellariae Radix)
黄芩はシソ科のコガネバナScutellaria baicalensis Georgiの周皮を除いた根を基原とする。文献名に「腐腸」「内虚」などの別名があるが、これは根の根頭内部にできる黒色空洞の枯心の形態から名づけられたものである。根が黄色いことと、古書では「芩」は葦の仲間の植物を指しており、葦の茎が中空であることから黄色い葦の意味で名づけられたとされる。 1991年に厚生省により、黄芩を配合する「小柴胡湯」による副作用(間質性肺炎)について、使用上の注意の記載が義務付けられた。その後、黄芩が原因物質である可能性が考えられ、黄芩が配合される漢方製剤を中心にこの記載がされている。副作用の発症に、何らか関与していると示唆されている黄芩は、今後の生産、品質における管理・方向性が重要な生薬であるといえる。 (より詳しく見る→栃本天海堂創立60周年記念誌)
Picture
Photographs of Scutellaria Root (オウゴン) (by Alps Pharm. アルプス薬品) | ||||||
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黄芩
オウゴン Scutellaria Root | |
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Species * ... non-plant |
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Part(s) Used | 根 |
Property | 本品は円錐状、半管状又は平板状で、長さ5~20cm、径0.5~3cmである。外面は黄褐色を呈し、粗雑で著明な縦じわを認め、ところどころに側根の跡及び褐色の周皮の破片を残す。上端には茎の跡又は茎の残基を付ける。老根では中心部の木部は腐朽し、またしばしばうつろとなる。質は堅いが折りやすい。折面は繊維性で黄色である。
本品はほとんどにおいがなく、味はわずかに苦い。 |
Test | (1)塩化鉄(III)試液:本品の粉末0.5gにジエチルエーテル20mLを加え、還流冷却器を付けて水浴上で5分間穏やかに煮沸し、冷後、ろ過する。ろ液を蒸発して得た残留物をエタノール10mLに溶かし、その3mLに希塩化鉄(III)試液1~2滴を加えるとき、液は灰緑色を呈し、後に紫褐色に変わる。 (2)TLC法:本品の粉末2gにメタノール10mLを加え、水浴上で3分間加温し、冷後、ろ過し、ろ液を試料溶液とする。別にバイカリン標準品1mgをメタノール1mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液5μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に1-ブタノール/水/酢酸混液(4:2:1)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これに塩化鉄(III)・メタノール試液を均等に噴霧するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た暗緑色のスポットと色調及びRf値が等しい。 |
Drying loss | 12.0 %以下(6時間) |
Ash content | 6.0 %以下 |
Acid-insoluble ash | |
Pharmacopeia | 日局 16-p1457 |
Effect | 緩下、利尿、鎮痛、鎮静、体温調節、血圧降下、毛細血管強化、抗動脈硬化、脂質代謝改善、肝障害予防、抗消化性潰瘍、抗炎症・抗アレルギー |
Constituent | バイカリン、バイカレイン、オウゴノシド、オウゴニン baicalin, baicalein, wogonoside, wogonin |
Links |
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS