CrudeDrug:Rhei Rhizoma
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− | |usageJ= | + | |usageJ=便秘、発熱性の感染性疾患、胆管結石、打撲、捻挫に応用される。 |
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Revision as of 15:04, 16 August 2011
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General Index | Names | Prescriptions | Books | Journals | Terminology | Chinese Medicines |
Contents |
大黄 (Rhei Rhizoma)
大黄はタデ科のRheum palmatum Linné、Rheum tanguticum Maximowicz, Rheum officinale Baillon, Rheum coreanum Nakai またはそれらの種間雑種の、通例、根茎を基原とする。初版日局(1886年)では、基原植物を「Rheum officinale およびアジアに産するその他 Rheum 属諸種」としていたが、幾多の変遷を経て現在に至っている。根茎が大きく、色が黄色であるため大黄と呼ばれた。また薬効が峻烈で症状が迅速に快癒するので「将軍」という別名がある。従来、葉の切れ込みの程度などの形態により基原を確認していたが、遺伝子解析の結果とかなり異なることが判明しており、市場品大黄の基原の同定は難しい。 大黄の薬効に関しては、漢方では「駆瘀血」、生薬製剤では「瀉下」に主眼が置かれるため、現在の大黄の品質評価も二分される。 (より詳しく見る→栃本天海堂創立60周年記念誌)
Picture
Photographs of Rhubarb (ダイオウ) (by Alps Pharm. アルプス薬品) | |||||||||
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大黄
ダイオウ Rhubarb | |
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Species * ... non-plant |
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Part(s) Used | 根茎 |
Property | 本品は卵形、長卵形又は円柱形を呈し、しばしば横切又は縦割され、径4~10cm、長さ5~15cmである。皮層の大部分を除いたものでは、外面は平滑で、黄褐色~淡褐色を呈し、白色の細かい網目の模様が見られるものがあり、質はち密で堅い。コルク層を付けているものでは、外面は暗褐色又は赤黒色を呈し、粗いしわがあり、質は粗くてもろい本品の破砕面は繊維性でない。本品の横切面は灰褐色、淡灰褐色又は褐色で、黒褐色に白色及び淡褐色の入り組んだ複雑な模様がある。この模様は形成層の付近でしばしば放射状を呈し、また、髄では径1~3mmの褐色の小円の中心から放射状に走るつむじ様の組織からなり、環状に並ぶか、又は不規則に散在している。
本品は特異なにおいがあり、味はわずかに渋くて苦い。かめば細かい砂をかむような感じがあり、唾液を黄色に染める。本品の横切片を鏡検するとき、大部分は柔細胞からなり、髄にはところどころに小さい環状の異常形成層があり、その内側には師部、外面には木部が形成されていて、褐色の着色物質を含む2~4列の放射組織を伴い、これが形成層環の中心から放射状に外方に向かって走り、つむじ様の組織となる。柔細胞はでんぷん粒、褐色の着色物又はシュウ酸カルシウムの集晶を含む。 |
Test | TLC法:本品の粉末2gにテトラヒドロフラン/水混液(7:3)40mLを加え、30分間振り混ぜた後、遠心分離する。上澄液を分液漏斗に移し、塩化ナトリウム13gを加え、30分間振り混ぜる。分離した水層を不溶の塩化ナトリウムと共に分取し、1mol/L塩酸試液を加えてpH1.5に調整する。この液を別の分液漏斗に移し、テトラヒドロフラン30mLを加えて10分間振り混ぜた後、分離したテトラヒドロフラン層を分取し試料溶液とする。別にセンノシドA標準品1mgをテトラヒドロフラン/水混液(7:3)4mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液40μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板に原線に沿って長さ10mmにスポットする。次に1-プロパノール/酢酸エチル/水/酢酸混液(40:40:30:1)を展開溶媒として約15cm展開した後、薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長365nm)を照射するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た赤色の蛍光を発するスポットと色調及びRf値が等しい。 |
Drying loss | 13.0 %以下(6時間) |
Ash content | 13.0 %以下 |
Acid-insoluble ash | |
Pharmacopeia | 日局 16-p1539 |
Effect | 緩下、駆お血、消炎、抗菌、向精神、腎機能改善、肝障害改善、免疫賦活、脂質代謝改善、変異原性抑制 |
Constituent | センノシド、クリソファノール、アロエエモジン、レイン sennoside, chrysophanol, aloe-emodin, rhein |
Links |
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS