CrudeDrug:Puerariae Radix
From Metabolomics.JP
Crude-drug Top Gallery |
General Index | Names | Prescriptions | Books | Journals | Terminology | Chinese Medicines |
Contents |
Picture
Photographs of Pueraria Root (カッコン) (by Alps Pharm. アルプス薬品) | |||
---|---|---|---|
|
葛根
カッコン Pueraria Root | |
---|---|
Species * ... non-plant |
|
Part(s) Used | 根 |
Property | 本品は、通例、一辺約0.5cmの不正六面体に切断したもの、又は長さ20~30cm、幅5~10cm、厚さ約1cmの板状に縦割したもので、外面は淡灰黄色~灰白色を呈する。横切面には形成層の特殊な発育による同心性の輪層又はその一部が認められる。ルーペ視するとき、師部は淡灰黄色、木部は多数の道管が小点として認められ、放射組織はやや陥没する。縦切面には繊維性の木部と柔組織とが交互に縦紋を形成する。本品は縦に割れやすく、折面は極めて繊維性である。
本品はにおいがなく、味はわずかに甘く、後にやや苦い。本品の横切片を鏡検するとき、師部には結晶細胞列を伴う繊維束、木部には道管及び木部繊維が著しく、柔組織には多数のでんぷん粒が認められる。でんぷん粒は多面体の単粒、まれに2~3個からなる複粒で、長径2~18μm、多くは8~12μm、中央にへそ又は欠裂を認め、層紋がある。 |
Test | TLC法:本品の粉末2gにメタノール10mLを加え、3分間振り混ぜた後、ろ過し、ろ液を試料溶液とする。別にプエラリン標準品1mgをメタノール1mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液2μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル/メタノール/水混液(12:2:1)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長365nm)を照射するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た青白色の蛍光を発するスポットと色調及びRf値が等しい。 |
Drying loss | 13.0 %以下(6時間) |
Ash content | 6.0 %以下 |
Acid-insoluble ash | |
Pharmacopeia | 日局 16-p1467 |
Effect | 鎮痙、解熱、発汗、鎮痛、血小板凝集抑制、消化管運動亢進、血糖降下 |
Constituent | プエラリン、ダイゼイン、ダイジン、ゲニステイン、プエロシドA、プエロシドB、プエロシドD、マンニトール puerarin, daidzein, daidzin, genistein, pueroside A, pueroside B, pueroside D, mannitol |
Links |
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS
Prescriptions 処方一覧
歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載
利用する場合は以下を引用してください。
- 矢作 忠弘,石内勘一郎,渥美 聡孝,三宅 克典,森永 紀,伏見 裕利,大山 雅義,森川 敏生,田中 謙,有田 正規,牧野 利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 1-36, 2017
番号 | 書名 | 出版年 | 記載 |
---|---|---|---|
3 | 局方医薬品承認申請の手引き | 1980 | 収載なし |
4 | 生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスついて(2015年12月25日薬生審査発) | 2015 | 収載なし |
5 | JP7 第1部 大改訂版 第2部 解説書(1966) | 1961 | 【適用】 漢方では重要な発汗、解熱、鎮咳、緩和薬で、特に感冒に用いる。(略)。 柴田らによれば鎮痙作用があり、(略)。 2-120 |
6 | JP8 解説書 | 1971 | 【適用】 漢方では重要な発汗、下熱、鎮咳、緩和薬で、特に感冒に用いる。(略)。 (略)。 なお、カッコンは鎮痙作用があり (略)。 2-137 |
7 | JP9 解説書 | 1976 | 【薬効】 〔薬理〕 (略)。 【適用】 漢方では重要な発汗、解熱、鎮痙薬で、特に感冒に用いる。(略)。 D-162 |
8 | JP10 解説書 | 1981 | 【適用】 漢方処方用薬である。 漢方方剤: (略) D-169 |
9 | JP11 解説書 | 1986 | 【適用】 漢方処方用薬である。かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬とみなされる処方及びその他の処方に少数例配合されている。 漢方処方: (略) D-168 |
10 | JP12 解説書 | 1991 | 【適用】漢方処方用薬である。かぜ薬、解熱・鎮痛・消炎薬とみなされる処方およびその他の処方に少数例配合されている。漢方: 葛根湯、葛根湯加川?辛夷、桂枝加葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲、独活葛根湯など D-167 |
11 | JP13 解説書 | 1996 | 【適用】漢方処方用薬である。かぜ薬、解熱・鎮痛・消炎薬とみなされる処方およびその他の処方に少数例配合されている。漢方: 葛根湯、葛根湯加川?辛夷、桂枝加葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲、独活葛根湯など D-194 |
12 | JP14 解説書 | 2001 | 【適用】漢方処方用薬である。かぜ薬、解熱・鎮痛・消炎薬とみなされる処方およびその他の処方に少数例配合されている。漢方: 葛根湯、葛根湯加川?辛夷、桂枝加葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲、独活葛根湯など D-204 |
13 | JP15 解説書 | 2006 | 【適用】漢方処方用薬である。かぜ薬、解熱・鎮痛・消炎薬とみなされる処方およびその他の処方に少数例配合されている。漢方: 葛根湯、葛根湯加川?辛夷、桂枝加葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲、独活葛根湯など D-115 |
14 | JP16 解説書 | 2011 | 【適用】漢方処方用薬である。かぜ薬、解熱・鎮痛・消炎薬とみなされる処方およびその他の処方に少数例配合されている。漢方: 葛根湯、葛根湯加川?辛夷、桂枝加葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲、独活葛根湯など D-130 |
15 | 登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会_試験問題の作成に関する手引き(厚生労働省医薬食品局総務課2007年7月) | 2007 | 解熱作用が期待される(P. 54)。解熱、鎮痙等の作用を期待して用いられる(P. 184)。 |
19 | 『改訂生藥學』アルベルト・ウィカンド 大井玄洞 | 1887 | 記載なし |
20 | 『生藥學』第5版 下山順一郎 | 1901 | 記載なし |
21 | 『簡明生藥學』島崎健造 | 1909 | 記載なし |
22 | 『最新薬学全書 第6編 生薬学』 伊藤治輔 編、日本薬学講習会 | 1913 | 記載なし |
23 | 『生藥學』第13版 下山純一郎 朝比奈泰彦 | 1916 | 記載なし |
24 | 『和漢薬物学』日野五七郎 一色直太郎 同済号書房 たにぐち書店復刻版 | 1931 | 正P318: 有名なる発汗、解熱薬にして、汗出ずして熱発するものにきわめて適切なり。其他痘瘡に於ける紅斑(皮下出血による)の出でかぬる時又は寒胃の際頭痛を催すときにも内服せしむ。清涼薬としては、宿酔による渇を醫するに用ゆ。 |
25 | 『薬理的生薬学』村上師壽 三省堂 | 1933 | P30: 解熱発汗薬とす。 |
26 | 『生藥學』第20版 下山順一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 | 1934 | 記載なし |
27 | 『生藥學』第27版 下山純一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 | 1943 | 記載なし |
28 | 『生藥學教科書』木村康一 | 1949 | 記載なし |
29 | 『最新生薬学』刈米達夫 | 1949 | 記載なし |
30 | 『生薬学』三橋博、醫學書院 | 1958 | P69: 澱粉製造、漢方では発汗、下熱に用いる。 |
31 | 『生薬学』第4版、藤田路一 | 1963 | P330: クズ澱粉製造原料。漢方では発汗、下熱の目的に用いる。 |
32 | 『新編生薬学』東丈夫 名越規朗 廣川書店 | 1965 | P17: クズでんぷん製造原料。クズでんぷんは錠剤の賦形薬、製菓用に用いる。家庭用薬原料。漢方: 発汗解熱剤。葛根湯など |
33 | 『生薬学総論』柴田承二 東丈夫 木島正夫 下村孟 廣川書店 | 1966 | P83: 発汗、解熱、緩解剤で項背のこわばるものに用いる |
34 | 『生薬学』稲垣勲 嶋野武 嶋田玄彌 長沢元夫 南江堂 | 1967 | P59: (1)クズでんぷんの原料。(2)漢方では発汗解熱剤で特に「項背強直(首すじや背が凝るもの)」に有効。葛根湯。 |
35 | 『和漢生薬』刈米達夫 廣川書店 植物分類学での順 | 1971 | P169: 発汗、解熱薬。筋肉のしこりをとる。 |
36 | 『最新生薬学 第三改槁版』刈米達夫 廣川書店 | 1973 | P214: 発汗、解熱薬。筋肉のしこりをとる。 |
37 | 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔上〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 | 1975 | 記載なし |
38 | 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔下〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 | 1976 | 記載なし |
39 | 『生薬学』 木島正夫 澤田徳之助 秦清之 朝倉書店 | 1978 | P112: 漢方で発汗、解熱薬とし感冒とくに項背部こりを伴う症状に用いられる。 |
40 | 『新常用和漢薬集』訂正第2版 東京生薬協会 編集 南江堂 | 1978 | P24: 漢方では発汗、解熱、緩解の効を期待し、感冒、項背のこりを伴う疾病に用いる。 |
41 | 『最新生薬学総覧』伊沢一男 学文社 | 1978 | P37: 漢方で重要な発汗、解熱、鎮咳、緩和などに応用されるが、感冒に用いられることは、特に有名である。本条生薬は単独では薬用に供しない。クズの根より製した葛澱粉(クズデンプン)は高級和菓子の原料となる。奈良県大宇陀町の吉野葛は広く知られている。 |
42 | 彩色写生図 日本の薬用植物〔生薬〕 生薬-成分-漢方-〔処方例〕高取治輔 廣川書店 | 1980 | P74: 発汗、解熱、鎮痙 |
43 | 『生薬学第2版』北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 | 1982 | P220: 漢方で解熱、鎮痙を目標に用いる。クズ澱粉の原料。 |
44 | 『コメンタリー局方生薬』初版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 | 1984 | P102: 漢方では解表薬(項背強-首筋や背部のれん縮、発熱、発疹、下痢などに)として配合 |
45 | 『新訂生薬学 第2版』長沢元夫 野呂征男 萩原幸夫 木村孟淳 南江堂 | 1987 | P67: (1)クズでんぷんの原料。(2)漢方では発汗解熱剤で特に「項背強直(首すじや背が凝るもの)」に有効。葛根湯。 |
46 | 『コメンタリー局方生薬』 第2版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 | 1987 | P124: 漢方では解表薬(項背強-首筋や背部のれん縮、発熱、発疹、下痢などに)として配合 |
47 | 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第3版』三橋博 指田豊 山﨑和男 南江堂 | 1989 | P146: 下熱、鎮痙を目標として葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲などの漢方処方。デンプン製造原料。 |
48 | 『生薬学概論』 難波恒雄 津田喜典編 南江堂 | 1990 | P286: 発汗、解熱、鎮痙薬。クズデンプンの原料。 |
49 | 『生薬学改訂第4版』 三橋博 井上隆夫編集 南江堂 | 1992 | P147: 下熱、鎮痙を目標として葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲などの漢方処方。デンプン製造原料。 |
50 | 『天然薬物・生薬学』 初版 奥田拓男編 廣川書店 | 1993 | P171: 漢方で解表薬とし、かぜ薬、解熱、鎮痛、鎮痙、消炎などの薬方に配合する。 |
51 | 『薬用資源学』初版 山崎幹夫 斉藤和季編 丸善 | 1997 | P177: 漢方処方用薬(かぜ薬、解熱・鎮痛・消炎薬処方に配合) |
52 | 『漢方薬理学』高木敬次郎 木村正康 南山堂 | 1997 | P259: 漢方では発汗、解熱緩解の効を期待し、感冒、項背のこりを伴う疾患に配合する。1日用量3?8 g。 |
53 | 『生薬学概論(改訂第3版)』 難波恒雄 津田喜典 南江堂 | 1998 | P286: 発汗、解熱、鎮痙薬。クズデンプンの原料。 |
54 | 『生薬学第6版』 北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 | 2001 | P215: 漢方で解熱、鎮痙を目標に用いる。クズ澱粉の原料。 |
55 | 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第6版』 指田豊 山﨑和男 南江堂 | 2002 | P180: 解熱、鎮痙を目標として葛根湯、升麻葛根湯、参蘇飲などの漢方処方。でんぷん製造原料。 |
56 | 『入門漢方医学』初版 日本東洋医学会学術教育委員会 編 日本東洋医学会発行 | 2002 | P150: 発汗、解熱、鎮咳、消炎 |
57 | 『漢方・生薬学』久保道德 吉川雅之 廣川書店 | 2003 | P108: 発汗、解熱・鎮痙作用を目的とした処方に配合される。葛根は中国では「発表解肌薬」といわれ、『傷寒論』処方の葛根湯)(桂枝湯に麻黄、葛根)の配合生薬として有名。 |
58 | 『薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100ー含漢方処方ー』第1版、日本薬学会編、東京化学同人 | 2004 | P16: 漢方処方薬として解熱、鎮痙を目標に用いられる。配合処方: 葛根湯、葛根黄連黄?湯、葛根加川?辛夷、葛根紅花湯、桂枝加葛根湯など。 |
59 | 『薬学生のための漢方薬入門』第2版、指田豊 三巻祥浩、廣川書店 | 2004 | P43: 自汗のないものの表の熱を去る。発熱、頭痛、項背部の強直、無汗、口渇、発疹などに応用する。処方例: 葛根湯、葛根湯加辛夷川?、桂枝加葛根湯、参蘇飲 |
60 | 『スタンダード薬学シリーズ3 化学系薬学Ⅲ 自然が生み出す薬物』第1版 社団法人日本薬学会 編 東京化学同人 | 2005 | P30: 発汗、解熱、鎮痙薬。かぜなどに解熱、鎮痙を目標とし漢方に処方される。 |
61 | 『薬用植物学 改訂第6版』 野呂征男 水野瑞夫 木村孟淳 田中俊弘 南江堂 | 2006 | P159: (略)漢方薬に配合。(略)解熱消炎薬とされる。クズデンプン製造原料。 |
62 | 『パートナー生薬学』 指田豊 山﨑和男 竹谷孝一 南江堂 | 2007 | P172: でんぷん製造原料。漢方では、解表薬とされ、軽度の発汗作用を有す。下痢を止める、煩を除き口渇を止める薬能がある。感冒で頭痛し、うなじがこわばったもの、煩熱し口渇を伴うもの、下痢、高血圧などを主治する。かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬とみなされる処方に配剤される。 |
63 | 『生薬単』 伊藤美千穂 北山隆 NTS | 2007 | P216: 鎮痙、解熱 |
64 | 『ベーシック薬学教科書シリーズ⑦生薬学・天然物化学』吉川雅之編 化学同人 | 2008 | P37: 発汗、解熱、鎮痛などの効があり、風邪薬や解熱鎮痛消炎薬とみなされる処方に配合される。漢方処方: 葛根湯など。 葛粉、葛湯。 |
65 | 『伝統医薬学・生薬学』 御影雅幸 木村正幸 南江堂 | 2009 | P173: 鎮痙、発汗、解熱薬。(中)辛涼解表薬。方剤: 葛根湯、葛根湯加川?辛夷など。 |
66 | 『日本伝統医学テキスト漢方編』平成22-23年度厚生労働科学研究費補助金『統合医療を推進するための日本伝統医学の標準化』研究班 | 2012 | P343: 軽度の発汗作用により熱を去り、また、発汗不十分な状態に用いて発汗を促す。また、炎症性の下痢を止める作用も有している。漢方処方では、発汗、解熱、鎮痙を目的とした処方に配合されている。 |
67 | 『新訂生薬学 改訂第7版』 木村孟淳 田中俊弘 水上元 南江堂 | 2012 | P70: 漢方処方用薬。風邪薬、解熱鎮痛薬。クズデンプンの原料。 |
68 | 『歴代日本薬局方収載生薬大事典』 木下武司著 | 2015 | P64: 著名な漢方処方に主薬として配合。 |
73 | 青本「化学」、薬学ゼミナール | 2016 | P581: 解熱、鎮痛、消炎 |
74 | コアカリ重点ポイント集「化学系薬学」改訂第4版 薬学ゼミナール | 2014 | P149: 解熱、鎮痙 |