CrudeDrug:Persicae Semen
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− | |propertyJ= | + | |propertyJ=本品は偏圧した左右不均等な卵円形を呈し、長さ1.2~2cm、幅0.6~1.2cm、厚さ0.3~0.7cmである。一端はややとがり、他の一端は丸みを帯びてここに合点がある。種皮は赤褐色~淡褐色で、外面にはすれて落ちやすい石細胞となった表皮細胞があって、粉をふいたようである。また、合点から多数の維管束が途中あまり分岐することなく種皮を縦走し、その部分はくぼんで縦じわとなっている。温水に入れて軟化するとき、種皮及び白色半透明の薄い胚乳は子葉からたやすくはがれ、子葉は白色である。 |
− | |constituentJ=アミグダリン、プルナシン、24-メチレンシクロアルタノール、7-ジヒドロアベナステロール、シトロスタジエノール、β- | + | 本品はほとんどにおいがなく、味はわずかに苦く、油様である。種皮の表面を鏡検するとき、維管束による隆起部上の石細胞の形状は部位によりかなりの相違があり、多角形長多角形又は鈍三角形で、その細胞膜はおおむね均等に厚く側面視では方形、長方形又は鈍三角形を呈する。 |
− | |constituentE=amygdalin | + | |constituentJ=アミグダリン、プルナシン、24-メチレンシクロアルタノール、7-ジヒドロアベナステロール、シトロスタジエノール、β-シトステロール、カンペステロール、エムルシン |
− | |testJ= | + | |constituentE=amygdalin, prunasin, 24-methylenecycloartanol, 7-dihydroavenasterol, citrostadienol, beta-sitosterol, campesterol, emulsin |
− | |pharmacopeiaJ= | + | |testJ=TLC法:本品をすりつぶし、その1.0gをとり、メタノール10mLを加え、直ちに還流冷却器を付け、水浴上で10分間加熱し、冷後、ろ過し、ろ液を試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフィー用アミグダリン2mgをメタノール1mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル/メタノール/水混液(20:5:4)を展開溶媒として約10cm展開した後薄層板を風乾する。これに噴霧用チモール・硫酸・メタノール試液を均等に噴霧し、105℃で5分間加熱するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た赤褐色のスポットと色調及びRf値が等しい。 |
+ | |pharmacopeiaJ=1555 | ||
|effectJ=消炎、抗菌、血液凝固抑制、抗アレルギー、鎮痛、子宮収縮、抗活性酸素 | |effectJ=消炎、抗菌、血液凝固抑制、抗アレルギー、鎮痛、子宮収縮、抗活性酸素 | ||
|usageJ=虫垂炎、月経障害、更年期障害 | |usageJ=虫垂炎、月経障害、更年期障害 |
Revision as of 16:15, 16 August 2011
Crude-drug Top Gallery |
General Index | Names | Prescriptions | Books | Journals | Terminology | Chinese Medicines |
Contents |
Picture
Photographs of Peach Kernel (トウニン) (by Alps Pharm. アルプス薬品) | ||||||
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桃仁
トウニン Peach Kernel | |
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Species * ... non-plant |
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Part(s) Used | 種子 |
Property | 本品は偏圧した左右不均等な卵円形を呈し、長さ1.2~2cm、幅0.6~1.2cm、厚さ0.3~0.7cmである。一端はややとがり、他の一端は丸みを帯びてここに合点がある。種皮は赤褐色~淡褐色で、外面にはすれて落ちやすい石細胞となった表皮細胞があって、粉をふいたようである。また、合点から多数の維管束が途中あまり分岐することなく種皮を縦走し、その部分はくぼんで縦じわとなっている。温水に入れて軟化するとき、種皮及び白色半透明の薄い胚乳は子葉からたやすくはがれ、子葉は白色である。
本品はほとんどにおいがなく、味はわずかに苦く、油様である。種皮の表面を鏡検するとき、維管束による隆起部上の石細胞の形状は部位によりかなりの相違があり、多角形長多角形又は鈍三角形で、その細胞膜はおおむね均等に厚く側面視では方形、長方形又は鈍三角形を呈する。 |
Test | TLC法:本品をすりつぶし、その1.0gをとり、メタノール10mLを加え、直ちに還流冷却器を付け、水浴上で10分間加熱し、冷後、ろ過し、ろ液を試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフィー用アミグダリン2mgをメタノール1mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル/メタノール/水混液(20:5:4)を展開溶媒として約10cm展開した後薄層板を風乾する。これに噴霧用チモール・硫酸・メタノール試液を均等に噴霧し、105℃で5分間加熱するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た赤褐色のスポットと色調及びRf値が等しい。 |
Drying loss | |
Ash content | |
Acid-insoluble ash | |
Pharmacopeia | 日局 16-p1555 |
Effect | 消炎、抗菌、血液凝固抑制、抗アレルギー、鎮痛、子宮収縮、抗活性酸素 |
Constituent | アミグダリン、プルナシン、24-メチレンシクロアルタノール、7-ジヒドロアベナステロール、シトロスタジエノール、β-シトステロール、カンペステロール、エムルシン amygdalin, prunasin, 24-methylenecycloartanol, 7-dihydroavenasterol, citrostadienol, beta-sitosterol, campesterol, emulsin |
Links |
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS