CrudeDrug:Lonicerae Folium cum Caulis
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− | |propertyJ= | + | |propertyJ=本品は葉及び短い茎に対生する葉からなる。葉は短い葉柄を付け、楕円形で全縁、長さ3~7cm、幅1~3cm、上面は緑褐色、下面は淡灰緑色を呈し、ルーペ視するとき、両面に軟毛をまばらに認める。茎は径1~4mm、外面は灰黄褐色~帯紫褐色で、横断面は円形、中空である。 |
− | |constituentJ= | + | 本品はほとんどにおいがなく、味は収れん性で、後わずかに苦い。本品の葉の横切片を鏡検するとき、最外層は上下面とも1層の表皮からなり、表皮には単細胞性の非腺毛と多細胞性の腺毛が認められる。主脈部では、表皮の内側数層は厚角組織からなり、中央部には維管束がある。葉肉部では上面表皮に接してさく状組織があり、下面表皮に接して海綿状組織がある。腺毛には褐色の分泌物が含まれ、柔細胞中にはシュウ酸カルシウムの集晶を含み、でんぷん粒が認められることがある。 |
− | |constituentE=lonicerin | + | |constituentJ=ロニセリン、ルテオリン、ロガニン、カフェ酸 |
− | |testJ= | + | |constituentE=lonicerin, luteolin, loganin, caffeic acid |
− | |pharmacopeiaJ= | + | |testJ=TLC法:本品の粉末1gにメタノール5mLを加え、5分間振り混ぜた後、遠心分離し、上澄液を試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフィー用クロロゲン酸1mgをメタノール2mに溶かし、標準溶液(1)とする。また、薄層クロマトグラフィー用ロガニン1mgをメタノール2mLに溶かし、標準溶液(2)とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液、標準溶液(1)及び標準溶液(2)10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル/水/ギ酸混液(6:1:1)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長365nm)を照射するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液(1)から得た青白色の蛍光を発するスポットと色調及びRf値が等しい。また、薄層板に4-メトキシベンズアルデヒド・硫酸試液を均等に噴霧し、105℃で5分間加熱するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液(2)から得た赤紫色のスポットと色調及びRf値が等しい。 |
+ | |pharmacopeiaJ=1563 | ||
|effectJ=解熱、解毒、利尿、消炎、脂質代謝改善、血小板凝集抑制 | |effectJ=解熱、解毒、利尿、消炎、脂質代謝改善、血小板凝集抑制 | ||
|usageJ=腫物、痔、淋疾、小便不利、きのこの中毒などに、民間的に応用する。腫物や痔には濃煎液を外用してもよい。その他筋骨疼痛にも用いる。 | |usageJ=腫物、痔、淋疾、小便不利、きのこの中毒などに、民間的に応用する。腫物や痔には濃煎液を外用してもよい。その他筋骨疼痛にも用いる。 |
Revision as of 16:44, 16 August 2011
Crude-drug Top Gallery |
General Index | Names | Prescriptions | Books | Journals | Terminology | Chinese Medicines |
忍冬
ニンドウ Lonicera Leaf and Stem | |
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Species * ... non-plant |
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Part(s) Used | 茎、葉 |
Property | 本品は葉及び短い茎に対生する葉からなる。葉は短い葉柄を付け、楕円形で全縁、長さ3~7cm、幅1~3cm、上面は緑褐色、下面は淡灰緑色を呈し、ルーペ視するとき、両面に軟毛をまばらに認める。茎は径1~4mm、外面は灰黄褐色~帯紫褐色で、横断面は円形、中空である。
本品はほとんどにおいがなく、味は収れん性で、後わずかに苦い。本品の葉の横切片を鏡検するとき、最外層は上下面とも1層の表皮からなり、表皮には単細胞性の非腺毛と多細胞性の腺毛が認められる。主脈部では、表皮の内側数層は厚角組織からなり、中央部には維管束がある。葉肉部では上面表皮に接してさく状組織があり、下面表皮に接して海綿状組織がある。腺毛には褐色の分泌物が含まれ、柔細胞中にはシュウ酸カルシウムの集晶を含み、でんぷん粒が認められることがある。 |
Test | TLC法:本品の粉末1gにメタノール5mLを加え、5分間振り混ぜた後、遠心分離し、上澄液を試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフィー用クロロゲン酸1mgをメタノール2mに溶かし、標準溶液(1)とする。また、薄層クロマトグラフィー用ロガニン1mgをメタノール2mLに溶かし、標準溶液(2)とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液、標準溶液(1)及び標準溶液(2)10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル/水/ギ酸混液(6:1:1)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長365nm)を照射するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液(1)から得た青白色の蛍光を発するスポットと色調及びRf値が等しい。また、薄層板に4-メトキシベンズアルデヒド・硫酸試液を均等に噴霧し、105℃で5分間加熱するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液(2)から得た赤紫色のスポットと色調及びRf値が等しい。 |
Drying loss | 12.0 %以下(6時間) |
Ash content | 9.0 %以下 |
Acid-insoluble ash | 1.0 %以下 |
Pharmacopeia | 日局 16-p1563 |
Effect | 解熱、解毒、利尿、消炎、脂質代謝改善、血小板凝集抑制 |
Constituent | ロニセリン、ルテオリン、ロガニン、カフェ酸 lonicerin, luteolin, loganin, caffeic acid |
Links |
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS