CrudeDrug:Crataegi Fructus

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|familyJ=バラ科
 
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|familyE=Rosaceae
 
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|partUsedJ=偽果
|propertyJ=ほぼ球形で外面は黄褐色~灰褐色。ほとんど匂いがなくわずかに酸味。
+
|propertyJ=(1)Crataegus cuneata Sieboldet Zuccarini:本品はほぼ球形で、径8~14mmである。外面は黄褐色~灰褐色を呈し細かい網目状のしわがあり、一端には径4~6mmのくぼみがあって、その周辺にはしばしばがくの基部が残存し、他端には短い果柄又はその残基がある。真果は通例5室でしばしば5個に分裂する。この分果の長さは5~8mm、淡褐色を呈し通例、各々1個の種子を含む。<br>本品はほとんどにおいがなく、わずかに酸味がある。本品中央部の横切片を鏡検するとき、最外層は比較的厚いクチクラ層で覆われた表皮からなる。クチクラは表皮細胞の側壁まで入り込みくさび状を呈する。表皮細胞及びその直下の2~3層の柔細胞中には黄褐色~赤褐色の内容物が認められる。その内側は柔組織からなり、維管束が散在し単独又は2~数個集まった石細胞が多数出現する。シュウ酸カルシウムの集晶及び単晶が認められる。真果の果皮は主として厚壁細胞よりなる。種子は種皮で覆われ、その内側に周乳、内乳、子葉を認める。真果の果皮の厚壁細胞中及び種皮の細胞中にシュウ酸カルシウム単晶が認められる。<br>(2)Crataegus pinnatifida Bunge var. major N. E. Brown:(1)に似るが大形で、径17~23mm、外面は赤褐色でつやがあり、斑点状の毛の跡が明瞭である。一端にあるくぼみは径7~9mm、分果は長さ10~12mm、黄褐色を呈し、通例成熟した種子を含まない。<br>本品は特異なにおいがあり、酸味がある。本品の中央部の横切片を鏡検するとき、本品は(1)に似るが、柔組織中の石細胞は少ない。
|constituentJ=
+
|constituentJ=クエルセチン、プロテアーゼ、 アミラーゼ、サポニン、タンニン、ビタミンC
|constituentE=
+
|constituentE=quercetin,.protease, amylase, saponin, tannin ,vtamin C
|testJ=TLC試験(標準溶液と比較)
+
|testJ=TLC法:本品の粉末1gにメタノール5mLを加え、30分間振り混ぜた後、遠心分離し、上澄液を試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフィー用ヒペロシド1mgをメタノール20mLに溶かし、標準溶液とする。これらの液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル/2-ブタノン/水/ギ酸混液(5:3:1:1)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これに希硫酸を均等に噴霧し、105℃で5分間加熱した後、紫外線(主波長365nm)を照射するとき、試料溶液から得た数個のスポットのうち1個のスポットは、標準溶液から得た緑色の蛍光を発するスポットと色調及びRf値が等しい。このスポットは放冷するとき徐々に消失し、再加熱により再び発光する。
|pharmacopeiaJ=145追補
+
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|52 = P350: 健胃、消化、整腸薬として用いられる。胃腸炎、消化不良1日5?8 gを煎剤とする。酒の二日酔いに効があるという。小児の腹中瘍塊、発熱、ひきつけ、腹膜炎などにも用いる。用量は煎剤として1日2?3 g。
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|61 = P153: (略)民間で食中毒、二日酔いの症状改善に、あるいは健胃薬、整腸薬、消化薬に利用される。
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|62 = P166: 消化不良の改善、健胃、止瀉に用いる。中国では心筋梗塞、高脂血症に用い、ヨーロッパでもセイヨウサンザシの果実を強心剤にする。漢方では、食積を消す、?血を除く、条虫を駆除する薬能がある。肉積(肉食過多による消化不良)、痰飲、みぞおちの膨満感、胃酸過多、下痢、腰痛、疝気、?血による腹痛、消化不良などを主治する。健胃消化薬、整腸薬、消化不良を治すとされる漢方処方に配剤される。
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|67 = P152: 健胃薬として家庭薬原料とする。漢方で、(1)消化機能促進薬として過食あるいは食後に胸腹滿痛するとき、(2)腰痛、(3)産後の腹痛、おりもののあるとき、に用いる。
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|68 = P170: もっぱら漢方処方薬とする。
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|73 = 記載なし
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|74 = 記載なし
 
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General Index Names Prescriptions Books Journals Terminology Chinese Medicines


Contents

山査子

References

  1. 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
  2. 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
  3. 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS

Prescriptions 処方一覧

[[Kampo:Ingredients|]]  浄腑湯 (ジョウフトウ)  加味平胃散 (カミヘイイサン)  化食養脾湯 (カショクヨウヒトウ)  啓脾湯 (ケイヒトウ)  


[edit] 歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載

利用する場合は以下を引用してください。

  • 矢作 忠弘,石内勘一郎,渥美 聡孝,三宅 克典,森永 紀,伏見 裕利,大山 雅義,森川 敏生,田中 謙,有田 正規,牧野 利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 1-36, 2017
番号 書名 出版年 記載
3 局方医薬品承認申請の手引き 1980 収載なし
4 生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスついて(2015年12月25日薬生審査発) 2015 収載なし
5 JP7 第1部 大改訂版 第2部 解説書(1966) 1961 収載なし
6 JP8 解説書 1971 収載なし
7 JP9 解説書 1976 収載なし
8 JP10 解説書 1981 収載なし
9 JP11 解説書 1986 収載なし
10 JP12 解説書 1991 収載なし
11 JP13 解説書 1996 収載なし
12 JP14 解説書 2001 収載なし
13 JP15 解説書 2006 収載なし
14 JP16 解説書 2011 適用、応用の記載なし D-341
15 登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会_試験問題の作成に関する手引き(厚生労働省医薬食品局総務課2007年7月) 2007 収載なし
19 『改訂生藥學』アルベルト・ウィカンド 大井玄洞 1887 記載なし
20 『生藥學』第5版 下山順一郎 1901 記載なし
21 『簡明生藥學』島崎健造 1909 記載なし
22 『最新薬学全書 第6編 生薬学』 伊藤治輔 編、日本薬学講習会 1913 記載なし
23 『生藥學』第13版 下山純一郎 朝比奈泰彦 1916 記載なし
24 『和漢薬物学』日野五七郎 一色直太郎 同済号書房 たにぐち書店復刻版 1931 正P282: 肉食を消化せしむるを主効とす。其他には疝気及分娩後子宮の収縮によりて発する後陣痛に応用す。
25 『薬理的生薬学』村上師壽 三省堂 1933 P180: 健胃薬とす。消化の効あり。消化不良に用ゆ。
26 『生藥學』第20版 下山順一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1934 記載なし
27 『生藥學』第27版 下山純一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1943 記載なし
28 『生藥學教科書』木村康一 1949 記載なし
29 『最新生薬学』刈米達夫 1949 記載なし
30 『生薬学』三橋博、醫學書院 1958 記載なし
31 『生薬学』第4版、藤田路一 1963 記載なし
32 『新編生薬学』東丈夫 名越規朗 廣川書店 1965 P125: 漢方: 健胃消化整腸剤。啓脾湯
33 『生薬学総論』柴田承二 東丈夫 木島正夫 下村孟 廣川書店 1966 P91: 健胃、消化、整腸剤
34 『生薬学』稲垣勲 嶋野武 嶋田玄彌 長沢元夫 南江堂 1967 P143: 漢方で、(1)助消化剤として多食あるいは食後に胸腹満痛する時。(2)腰痛。(3)産後の腹痛、おりものあるときに用いる。
35 『和漢生薬』刈米達夫 廣川書店 植物分類学での順 1971 P184: 消化薬。魚毒を消す効ありとする。魚を煮る山査子を加えれば骨まで柔らかくなるという。
36 『最新生薬学 第三改槁版』刈米達夫 廣川書店 1973 記載なし
37 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔上〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1975 記載なし
38 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔下〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1976 記載なし
39 『生薬学』 木島正夫 澤田徳之助 秦清之 朝倉書店 1978 P95: 健胃、消化の目的で家庭薬原料とする。
40 『新常用和漢薬集』訂正第2版 東京生薬協会 編集 南江堂 1978 P51: 消化整腸薬、二日酔、肉・魚を柔らかくするのに一緒に入れて煮る。
41 『最新生薬学総覧』伊沢一男 学文社 1978 P71: 健胃、消化、整腸薬、漢方で啓脾湯などに用いる。民間薬として魚などの中毒にあるいは宿酔などに用いる。
42 彩色写生図 日本の薬用植物〔生薬〕 生薬-成分-漢方-〔処方例〕高取治輔 廣川書店 1980 P82: 健胃、整腸、消化
43 『生薬学第2版』北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 1982 P92: 健胃・整腸薬
44 『コメンタリー局方生薬』初版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1984 記載なし
45 『新訂生薬学 第2版』長沢元夫 野呂征男 萩原幸夫 木村孟淳 南江堂 1987 P148: 漢方で、(1)助消化剤として多食あるいは食後に胸腹満痛する時。(2)腰痛。(3)産後の腹痛、おりものあるときに用いる。
46 『コメンタリー局方生薬』 第2版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1987 記載なし
47 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第3版』三橋博 指田豊 山﨑和男 南江堂 1989 記載なし
48 『生薬学概論』 難波恒雄 津田喜典編 南江堂 1990 P289: 消化、止瀉、駆?血、鎮静薬。
49 『生薬学改訂第4版』 三橋博 井上隆夫編集 南江堂 1992 記載なし
50 『天然薬物・生薬学』 初版 奥田拓男編 廣川書店 1993 記載なし
51 『薬用資源学』初版 山崎幹夫 斉藤和季編 丸善 1997 記載なし
52 『漢方薬理学』高木敬次郎 木村正康 南山堂 1997 P350: 健胃、消化、整腸薬として用いられる。胃腸炎、消化不良1日5?8 gを煎剤とする。酒の二日酔いに効があるという。小児の腹中瘍塊、発熱、ひきつけ、腹膜炎などにも用いる。用量は煎剤として1日2?3 g。
53 『生薬学概論(改訂第3版)』 難波恒雄 津田喜典 南江堂 1998 P289: 消化、止瀉、駆?血、鎮静薬。
54 『生薬学第6版』 北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 2001 記載なし
55 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第6版』 指田豊 山﨑和男 南江堂 2002 記載なし
56 『入門漢方医学』初版 日本東洋医学会学術教育委員会 編 日本東洋医学会発行 2002 記載なし
57 『漢方・生薬学』久保道德 吉川雅之 廣川書店 2003 P383: 健胃、消化、整腸薬として用いられる。
58 『薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100ー含漢方処方ー』第1版、日本薬学会編、東京化学同人 2004 記載なし
59 『薬学生のための漢方薬入門』第2版、指田豊 三巻祥浩、廣川書店 2004 記載なし
60 『スタンダード薬学シリーズ3 化学系薬学Ⅲ 自然が生み出す薬物』第1版 社団法人日本薬学会 編 東京化学同人 2005 記載なし
61 『薬用植物学 改訂第6版』 野呂征男 水野瑞夫 木村孟淳 田中俊弘 南江堂 2006 P153: (略)民間で食中毒、二日酔いの症状改善に、あるいは健胃薬、整腸薬、消化薬に利用される。
62 『パートナー生薬学』 指田豊 山﨑和男 竹谷孝一 南江堂 2007 P166: 消化不良の改善、健胃、止瀉に用いる。中国では心筋梗塞、高脂血症に用い、ヨーロッパでもセイヨウサンザシの果実を強心剤にする。漢方では、食積を消す、?血を除く、条虫を駆除する薬能がある。肉積(肉食過多による消化不良)、痰飲、みぞおちの膨満感、胃酸過多、下痢、腰痛、疝気、?血による腹痛、消化不良などを主治する。健胃消化薬、整腸薬、消化不良を治すとされる漢方処方に配剤される。
63 『生薬単』 伊藤美千穂 北山隆 NTS 2007 記載なし
64 『ベーシック薬学教科書シリーズ⑦生薬学・天然物化学』吉川雅之編 化学同人 2008 記載なし
65 『伝統医薬学・生薬学』 御影雅幸 木村正幸 南江堂 2009 記載なし
66 『日本伝統医学テキスト漢方編』平成22-23年度厚生労働科学研究費補助金『統合医療を推進するための日本伝統医学の標準化』研究班 2012 記載なし
67 『新訂生薬学 改訂第7版』 木村孟淳 田中俊弘 水上元 南江堂 2012 P152: 健胃薬として家庭薬原料とする。漢方で、(1)消化機能促進薬として過食あるいは食後に胸腹滿痛するとき、(2)腰痛、(3)産後の腹痛、おりもののあるとき、に用いる。
68 『歴代日本薬局方収載生薬大事典』 木下武司著 2015 P170: もっぱら漢方処方薬とする。
73 青本「化学」、薬学ゼミナール 2016 記載なし
74 コアカリ重点ポイント集「化学系薬学」改訂第4版 薬学ゼミナール 2014 記載なし
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