CrudeDrug:Cannabis Fructus
From Metabolomics.JP
(Difference between revisions)
Line 14: | Line 14: | ||
|familyE=Moraceae | |familyE=Moraceae | ||
|partUsedJ=果実 | |partUsedJ=果実 | ||
− | |propertyJ= | + | |propertyJ=本品はわずかに偏平な卵球形を呈し、長さ4~5mm、径3~4mm、外面は灰緑色~灰褐色を呈する。一端はややとがり、他の一端には果柄の跡があり、両側には稜線がある。外面はつやがあり、白色の網脈模様がある。果皮はやや堅い。種子はやや緑色を帯び、内部には灰白色の胚乳がある。本品100粒の質量は1.6~2.7gである。 |
− | |constituentJ= | + | 本品はほとんどにおいはないが、かめば香ばしく、味は緩和で油様である。本品の横切片を鏡検するとき、外果皮は1層の表皮からなり、中果皮は柔組織、色素細胞層、及び短小細胞列からなり、内果皮は1層の放射方向に長い石細胞層からなる。種皮は管状細胞層と海綿状組織からなる。種子の内側には層の柔細胞からなる周乳と1層~数層の柔細胞からなる内乳がある。胚の大部分は柔組織からなり胚軸の中央及び子葉の各部に維管束が認められる。胚の柔組織にはアリューロン粒及び油滴を含む。 |
− | |constituentE=palmitic acid | + | |constituentJ=パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ペントサン、デキストリン、イノシトール、トリゴメリン、コリン、レシチン、クエン酸 |
− | |testJ= | + | |constituentE=palmitic acid, oleic acid, linoleic acid, linoleic acid, pentosan, dextrin, inositol, trigomelline, choline, lecithin, citric acid |
− | |pharmacopeiaJ= | + | |testJ=TLC法:本品の粉末0.3gにメタノール3mLを加え、10分間振り混ぜた後、遠心分離し、上澄液を試料溶液とする。この液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液5μLを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にヘキサン/酢酸エチル混液(9:2)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これにバニリン・硫酸試液を均等に噴霧し105℃で5分間加熱するとき、Rf値0.6付近に濃青紫色のスポットを認める。 |
+ | |pharmacopeiaJ=1590 | ||
|effectJ=緩下、血糖降下、血小板凝集抑制、神経伝達物質様活性 | |effectJ=緩下、血糖降下、血小板凝集抑制、神経伝達物質様活性 | ||
|usageJ=老人、子供、妊産婦など体力の消耗した人、あるいは大病後の大便秘結して下らない人などに応用する。また鎮咳、潤燥薬とする。 | |usageJ=老人、子供、妊産婦など体力の消耗した人、あるいは大病後の大便秘結して下らない人などに応用する。また鎮咳、潤燥薬とする。 |
Revision as of 12:05, 17 August 2011
Crude-drug Top Gallery |
General Index | Names | Prescriptions | Books | Journals | Terminology | Chinese Medicines |
麻子仁
マシニン Hemp Fruit | |
---|---|
Species * ... non-plant |
|
Part(s) Used | 果実 |
Property | 本品はわずかに偏平な卵球形を呈し、長さ4~5mm、径3~4mm、外面は灰緑色~灰褐色を呈する。一端はややとがり、他の一端には果柄の跡があり、両側には稜線がある。外面はつやがあり、白色の網脈模様がある。果皮はやや堅い。種子はやや緑色を帯び、内部には灰白色の胚乳がある。本品100粒の質量は1.6~2.7gである。
本品はほとんどにおいはないが、かめば香ばしく、味は緩和で油様である。本品の横切片を鏡検するとき、外果皮は1層の表皮からなり、中果皮は柔組織、色素細胞層、及び短小細胞列からなり、内果皮は1層の放射方向に長い石細胞層からなる。種皮は管状細胞層と海綿状組織からなる。種子の内側には層の柔細胞からなる周乳と1層~数層の柔細胞からなる内乳がある。胚の大部分は柔組織からなり胚軸の中央及び子葉の各部に維管束が認められる。胚の柔組織にはアリューロン粒及び油滴を含む。 |
Test | TLC法:本品の粉末0.3gにメタノール3mLを加え、10分間振り混ぜた後、遠心分離し、上澄液を試料溶液とする。この液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液5μLを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にヘキサン/酢酸エチル混液(9:2)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾する。これにバニリン・硫酸試液を均等に噴霧し105℃で5分間加熱するとき、Rf値0.6付近に濃青紫色のスポットを認める。 |
Drying loss | 9.0 %以下(6時間) |
Ash content | 7.0 %以下 |
Acid-insoluble ash | 2.0 %以下 |
Pharmacopeia | 日局 16-p1590 |
Effect | 緩下、血糖降下、血小板凝集抑制、神経伝達物質様活性 |
Constituent | パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ペントサン、デキストリン、イノシトール、トリゴメリン、コリン、レシチン、クエン酸 palmitic acid, oleic acid, linoleic acid, linoleic acid, pentosan, dextrin, inositol, trigomelline, choline, lecithin, citric acid |
Links |
References
- 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
- 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
- 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS