Doc:Pest/Okinawa

From Metabolomics.JP
Jump to: navigation, search

Contents

沖縄における病害虫

沖縄に侵入し、農作物に被害を与える代表的な害虫[1]

  • ミバエ類
    • ウリミバエ Bactrocea cucurbitae
    • ミカンコミバエ種群 B. dorsalis species complex
    • ナスミバエ B. latifrons
  • ゾウムシ類
    • イモゾウムシ Euscepes postfasciatus
    • アリモドキゾウムシ Cylas formicarius
  • その他 (アフリカマイマイ、マメハモグリバエ、ランツボミタマバエ、デイゴヒメコバチ、ミカンキイロアザミウマ、ミカンキジラミ、タイワンシロガシラ(鳥) など)
  1. 安田慶次 (2009) 「沖縄県で取り組まれている3つの重要な病害虫防除事業」 南方資源利用技術研究会誌 25(1), 13-17

ミバエ類

多くは熱帯原産で、果実の中に卵を産みつけ果実内で幼虫が育つ。温帯でも育ち、果樹や果物を好む。 ミバエの定着が確認されると植物防疫法によりミバエの分布しない区域への果実の移動が法律で制限されるため、果実等の輸出に大打撃を与える。

ミカンコミバエ

熟れたグァバ果実等が好物。 沖縄では1977年より9年間、雄を引き寄せる methyleugenol を殺虫剤に混ぜる方法(雄防除法)を続け、1986年に県全域のミカンコミバエを根絶した。

ウリミバエ

未熟なウリやゴーヤーが好物。放射線をあてて不妊化した雄ウリミバエを放つ方法(不妊虫放飼法)を久米島に始まり各所で20年以上つづけ (1972-1993年)、総経費約170億円を費やしてウリミバエを全域から根絶した。

ナスミバエ

与那国島に生息し、不妊虫放飼法で根絶中。

現在ミカンコミバエとウリミバエは沖縄には分布しないが、検査用のトラップにはウリミバエが数年おき、ミカンコミバエが毎年のように捕獲される。

ゾウムシ類

イモゾウムシとアリモドキゾウムシはサツマイモ栽培において最も重要な害虫。どちらも成虫は葉、茎、芋を食べ、茎や芋中に産み付けられた卵から孵化した幼虫は内部を食い進む。被害芋は苦く臭くなり、食べられない。どちらも雄防除法に使える誘引物質がわかっていない為、根絶は難しい。

アリモドキゾウムシ

1903年に沖縄で発生が確認され、1915年には奄美大島、1965年薩南半島、1997年高知県、2006年に指宿市まで北上するが、九州地域では根絶。2009年は沖縄県と小笠原諸島で発生が確認。

イモゾウムシ

西インド諸島が原産で、日本の南西諸島と小笠原諸島に分布。日本では1947年にうるま市(沖縄県)で発見。

柑橘グリーニング病

ミカンキジラミ Diaphorina citri Kuwayama が、Candidatus Liberibacter asiaticus を媒介して起こる病気。沖縄では1988年に西表島で発見され、2001年には柑橘の産地である大宜味村、国頭村で発見。2002年、与論島(鹿児島県)、2003年、喜界島。 病気に対する効果的な治療法が無く、病気の木の早期発見と除去、ミカンキジラミの防除が懸命におこなわれている。

Personal tools
Namespaces

Variants
Actions
Navigation
metabolites
Toolbox