Doc:MassSpectrometry
From Metabolomics.JP
EIスペクトル
電子衝撃 (electron impact, EI) 法について解説します。通常のスペクトルは70eVで測定し、分子量がおよそ1200までの測定が可能です。電子と中性分子 M の相互作用で、正の分子イオンが生成されます。このイオンを加速電位 2∼10 kV で加速し、磁場の中で曲がる角度により m/z すなわち質量数と電荷の比を計測します。
- M + e- → M+● + 2e-
たいてい z = 1 ですが、稀に 2価のイオンも生成します。
- M + e- → M2+ + 3e-
測定したスペクトルはもっとも強度の大きいものを 100% (基準ピーク)とし、他のピークはそれへの相対値であらわします。
有機化合物のフラグメンテーション反応
α開裂
N, S, O のようなヘテロ原子に隣接するα結合が開裂する。一連のフラグメンテーション反応で一度だけ起こる。