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歴史

出典
  • 毒と薬の世界史 船山信次 中公新書
  • 小太郎漢方製薬ウェブサイト 漢方の基礎

BC200頃 「神農本草経」
伝説上の人物である神農により中国大陸で著される。(蔡倫により現代の製紙法が発明されるのが後漢(AD25-220)であり、実物は現存しない。)365種の薬を毒性の強さで上薬(120)、中薬(120)、下薬(125)と分け、漢方医学における配合の原則を記載した。
BC200頃 「周礼」
儒家の経書の一つで、水銀や砒素を含む鉱物が「五毒」<亜砒酸(硫砒鉄鉱)、雄黄(硫化第二砒素)、石たん(硫酸銅)、丹砂(辰砂、硫化第二水銀)、慈石(酸化鉄)>として記されている。
50? "Naturalis Historia"
プリニウスの「博物誌」。37巻からなり20-27巻が植物薬剤。
77 "De Materia Medica"
ディオスコリデスの「薬物誌」(またはギリシャ本草)。西洋最初の本草書でギリシャ語。5巻本に958種(動物薬80, 植物薬600, 鉱物薬50)を分類。地中海諸国に産するものだけでなく、アラビア産の薬用植物として生姜、胡椒、アロエ、大黄なども掲載。西洋では中世をまたいだ16世紀まで利用されていた。
200? 「(傷寒雑病論しょうかんざっぴょうろん)」
張仲景(AD150?-219?)による。後世に「傷寒論」と「金匱要略(きんきようりゃく)」として分割された。
500? 「本草経集注(しっちゅう)」
梁の本草学者、陶弘景(AD456-536)が著した神農本草経の注釈本。原本は失われている。
659 「新修本草」(または唐本草)
本巻21, 薬図25, 図経7, 目録1巻の全54巻からなる薬の規格書。
756 「種々薬帳」
生薬や鉱物60種を記載し正倉院に奉納された。記載内容は「新修本草」にあるものが多い。正倉院には人参、大黄、甘草が特に多く納められ、現在でも有効成分を含む(船山信次「ファルマシア」Vol28,p1131)。その他、ブシ、チン毒、冶葛(やかつ)、雄黄(おおう)=硫化第二砒素など。多くの薬草知識(鑑定や利用法)は鑑真が日本に伝えたとされる。
808 「大同類聚方」
全100巻。日本最古の医学書。当時の伝承される日本の古医方を編纂。
950?「医心方」
全30巻。平安時代の鍼博士、丹波康頼(912-995)により著される。原典は994年(永観2)に朝廷に献上、戦国時代に正親町(おおぎまち)天皇から典薬頭で和気氏流の医家、半井瑞策(なからいずいさく)に下賜、1982年(昭和57)同家から文化庁に買い上げ、1984年国宝。
1156? 「薬種抄」
平安時代末期に亮阿闍梨兼意(1072-?)が著す。
1108 「大観本草」
中国において大観2年10月に刊行された「経史証類大観本草」のこと。その20年前に背率下唐慎微(1040?-?)による「経史証類備急本草」(1090?)が親本だがこちらは現存しない。
1116 「政和新修経史証備本草」
1543 ピサ大学に世界最古の植物園。1545にはフィレンツェ大学にも完成。
1578 「本草綱目」
明の李時珍(1518-93)による52巻の大作。薬物1892種の名称、産地、形態、採集方法から処方8161種まで解説。完成したのは1578年だが出版されたのは李の死後3年たった1596年であった。最初の版は金陵本と呼ばれ、1603年の江西本、1640年の武林本など50種以上の版がある。日本へは1607年(慶長12)に林羅山が長崎で入手した版を徳川家康に献上し、江戸時代本草学の幕開けとなった。
貝原益軒「大和本草」(1708)
本草綱目を踏まえ、1,360余の物産を収録
稲生若水「庶物類纂」(稲生は1713に未完のまま死去)
 弟子の丹羽正伯らが編纂を引き継ぎ、最終的に26属1054巻 (1747)
吉益東洞「類聚方」(1762)
『傷寒論』及び『金匱要略』から、薬方の目標となる条文を聚(あつ)めたもの。吉益は「万病一毒説」「薬物一能説」を唱えた
平賀源内「物類品隲」(1763)
平賀は1757(宝暦7)年に江戸で東都薬品会(薬物の展示会)も開催
1806 ゼルツネルがアヘン中のモルヒネの結晶を単離。近代薬学の基礎が整う。

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