PlantBiotech:Species/Solanum lycopersicum

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==トマト遺伝子導入実験プロトコール==
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2005.6/27改正版
 
2005.6/27改正版
  
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===形質転換スケジュール===
  
以降2週間おきに選抜
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===滅菌===
  
本葉が出たものは NG
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===洗浄===
  
作業中乾かないように注意!! 子葉は必ず背軸面が培地に触れるように置床
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images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_8.jpg 湿らした ろ紙へ
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===播種===
  
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1cm
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===前培養===
  
一時置き
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作業は湿らせたろ紙の上で~MS+2mg/l Zeatin+3% Suc+0.8% Agar ~
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^子葉を傷つけないように^48切片/1シャーレ( 9cm深底シャーレ)^胚軸は下の方を使う^パラフィルムでシール ^子葉の両端を切る ^2日間 25℃,16h日長で培養
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前培養;LBプレート( +抗生物質)にグリセロールストックのアグロバクテリウムをストリーク
 
前培養;LBプレート( +抗生物質)にグリセロールストックのアグロバクテリウムをストリーク
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感染用培養;シングルコロニーを LBプレート(+抗生物質)にストリーク
 
感染用培養;シングルコロニーを LBプレート(+抗生物質)にストリーク
  
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・必ず増殖中(盛り上がる前)の菌プレートを用意する
 
・必ず増殖中(盛り上がる前)の菌プレートを用意する
  
(導入した遺伝子によって増殖速度が微妙に異なるため、培養時間をずらしたプレートを何枚か準備と良い)
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(導入した遺伝子によって増殖速度が微妙に異なるため、培養時間をずらしたプレートを何枚か準備
  
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注)改善の余地あり
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菌液の準備
  
滅菌したキムタオルで 水分除去
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MS液体培地 50ml+アセトシリンゴン( 10mg/L)
 
MS液体培地 50ml+アセトシリンゴン( 10mg/L)
  
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洗浄 MS液体培地除菌 MS液体培地+Cb 500mg/l
 
洗浄 MS液体培地除菌 MS液体培地+Cb 500mg/l
  
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2週間,25℃16h日長
 
2週間,25℃16h日長
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傷をつけないように気をつける
 
傷をつけないように気をつける
  
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カルス誘導培地 MS+2mg/l Zeatin+抗生物質+250mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
 
カルス誘導培地 MS+2mg/l Zeatin+抗生物質+250mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
  
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サージカルテープでシール(選抜 1)パラフィルムでシール(選抜 2) 24切片/1シャーレ子葉は表面を上に・少し培地に埋め込む
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選抜3回目(再分化誘導)
 
選抜3回目(再分化誘導)
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再分化誘導培地 MS+1mg/l Zeatin+抗生物質+250mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
 
再分化誘導培地 MS+1mg/l Zeatin+抗生物質+250mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
  
パラフィルムでシール 1シャーレあたり 20切片以下 3回目の選抜ではカルスの反対側の切片を切り落とす
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パラフィルムでシール 1シャーレあたり 20切片以下 3回目の選抜ではカルスの反対側の切片を切り
  
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シュート伸長、発根誘導培地 MS+1mg/l IBA+抗生物質+125mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
 
シュート伸長、発根誘導培地 MS+1mg/l IBA+抗生物質+125mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
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発根誘導培地 MS+0.5mg/l IBA+抗生物質+125mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
 
発根誘導培地 MS+0.5mg/l IBA+抗生物質+125mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar
  
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シュートの条件:発根したカルスから取る・大きさ( 2cm程度)発根を阻害されるのでカルスはきれいに取り除くアグロとエスケープを防ぐため、少なくとも 3回は頂芽を植継ぐ花芽は切り落とす !!
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シュートの条件:発根したカルスから取る・大きさ( 2cm程度)発根を阻害されるのでカルスはきれ
  
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いに取り除くアグロとエスケープを防ぐため、少なくとも 3回は頂芽を植継ぐ花芽は切り落とす !!
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: 根を傷つけない
 
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: ロックウールに馴化した苗を容器に入れサランラップで覆い、 1週間程度かけてサランラップをあけて湿度を下げていく。
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: ロックウールに馴化した苗を容器に入れサランラップで覆い、 1週間程度かけてサランラップをあ
: images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_32.jpg ・土でも馴化できるが、湿度には十分注意する。
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けて湿度を下げていく。
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する。
 
; ・水やりは最初の
 
; ・水やりは最初の
 
: 2週間は水のみ、その後 1000倍ハイポネックッス /週1
 
: 2週間は水のみ、その後 1000倍ハイポネックッス /週1
  
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h1. 植物形質転換用バイナリーベクター
 
h1. 植物形質転換用バイナリーベクター
  
Liu et al. _Proc. Natl. Acad. Sci. USA. _96, 6535?6540, (1999)
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Liu et al. _Proc. Natl. Acad. Sci. USA. _96, 6535–6540, (1999)
  
images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_34.jpg *(*平均インサート長: *80Kb)*
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1ベクターあたり感染:240切片馴化できた系統数: 0~21系統作出
 
1ベクターあたり感染:240切片馴化できた系統数: 0~21系統作出
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カルベニシリンよりMeropenemの方がアグロバクテリウムの増殖を抑えるとの報告もあります !!
 
カルベニシリンよりMeropenemの方がアグロバクテリウムの増殖を抑えるとの報告もあります !!
  
*Yoichi Ogawa Masahiro Mii *(2004) _Arch Microbiol _181 : 331.336
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*Yoichi Ogawa · Masahiro Mii *(2004) _Arch Microbiol _181 : 331.336
  
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images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_40.jpg
  
Screening for highly active ?-lactam antibiotics against _Agrobacterium tumefaciens _
+
Screening for highly active ˟-lactam antibiotics against _Agrobacterium tumefaciens _

Revision as of 11:09, 4 July 2011

Contents

トマト遺伝子導入実験プロトコール

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_01.jpg

2005.6/27改正版

形質転換スケジュール

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_02.jpg

滅菌

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_03.jpg

洗浄

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_04.jpg

播種

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_05.jpg

前培養

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_06.jpg

前培養;LBプレート( +抗生物質)にグリセロールストックのアグロバクテリウムをストリーク

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_12.jpg

感染用培養;シングルコロニーを LBプレート(+抗生物質)にストリーク

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_13.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール

_img_14.jpg

・必ず増殖中(盛り上がる前)の菌プレートを用意する

(導入した遺伝子によって増殖速度が微妙に異なるため、培養時間をずらしたプレートを何枚か準備

と良い)

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_15.jpg注)改善の余地あり

菌液の準備

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_16.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール

_img_17.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_18.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プ

ロトコール_img_19.jpg

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_20.jpg滅菌したキムタオルで 水分除去

MS液体培地 50ml+アセトシリンゴン( 10mg/L)

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_21.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール

_img_22.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_23.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プ

ロトコール_img_24.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_25.jpg

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_26.jpg注)改善の余地あり

洗浄 MS液体培地除菌 MS液体培地+Cb 500mg/l

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_27.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール

_img_28.jpg

2週間,25℃16h日長

傷をつけないように気をつける

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_29.jpg

カルス誘導培地 MS+2mg/l Zeatin+抗生物質+250mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_30.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール

_img_31.jpg

サージカルテープでシール(選抜 1)パラフィルムでシール(選抜 2) 24切片/1シャーレ子葉は表

面を上に・少し培地に埋め込む

選抜3回目(再分化誘導)

再分化誘導培地 MS+1mg/l Zeatin+抗生物質+250mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar

パラフィルムでシール 1シャーレあたり 20切片以下 3回目の選抜ではカルスの反対側の切片を切り

落とす

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_32.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール

_img_33.jpgimages/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_34.jpg

シュート伸長、発根誘導培地 MS+1mg/l IBA+抗生物質+125mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar

カルス化した切片をマヨネーズ瓶に移す

選抜5回目(発根)

発根誘導培地 MS+0.5mg/l IBA+抗生物質+125mg/l Cb+3% Suc+0.8% Agar

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_35.jpg

シュートの条件:発根したカルスから取る・大きさ( 2cm程度)発根を阻害されるのでカルスはきれ

いに取り除くアグロとエスケープを防ぐため、少なくとも 3回は頂芽を植継ぐ花芽は切り落とす !!

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_36.jpg

根を傷つけない
ロックウールに馴化した苗を容器に入れサランラップで覆い、 1週間程度かけてサランラップをあ

けて湿度を下げていく。

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_37.jpg・土でも馴化できるが、湿度には十分注意

する。

・水やりは最初の
2週間は水のみ、その後 1000倍ハイポネックッス /週1

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_38.jpg

h1. 植物形質転換用バイナリーベクター

Liu et al. _Proc. Natl. Acad. Sci. USA. _96, 6535–6540, (1999)

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_39.jpg*(*平均インサート長: *80Kb)*

1ベクターあたり感染:240切片馴化できた系統数: 0~21系統作出

カルベニシリンよりMeropenemの方がアグロバクテリウムの増殖を抑えるとの報告もあります !!

  • Yoichi Ogawa · Masahiro Mii *(2004) _Arch Microbiol _181 : 331.336

images/トマト遺伝子導入実験プロトコール_img_40.jpg

Screening for highly active ˟-lactam antibiotics against _Agrobacterium tumefaciens _

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