User:Aritalab/seminar/2014/May/LipidBank
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スフィンゴ脂質データベースワークショップ
- 背景と目的
本研究会の目的は生物界におけるスフィンゴ脂質の種類と分布を明らかにすることです。哺乳動物細胞はスフィンゴミエリン、酵母やカビおよび植物はホスホイノシトール含有スフィンゴ脂質を持ち、細菌は一部の例外を除いてスフィンゴ脂質を持たないことはよく知られています。また、スフィンゴ脂質には様々な糖鎖も結合し(スフィンゴ糖脂質)、そのパターンは生物種や臓器によって大きく異なります。セラミドおよび糖鎖のバリエーションと生物界における分布を概観し、その内容をLipidBank(日本脂質生化学会の公式データベース)上にまとめるため、以下の内容で本研究会を実施します。
- 主目的はLipidBankの構築に関わるアノテーターやキュレーター、および植物、無脊椎動物、脊椎動物のスフィンゴ脂質、セラミド、測定技術の各専門家が一同に会する場を設定することです。従来は異なる学会や研究会に所属していた、植物や動物(脊椎および無脊椎)の研究者の方々と共同討議の場を設けます。
- 初日の午後および二日目午前にチュートリアルも兼ねた口頭発表をおこいます。発表内容はそれぞれの生物界におけるスフィンゴ(糖)脂質の分布と機能を概観するものです。近年質量分析計の発展とともに大量の情報が発表され、生物種間の共通点も見えつつあるので、抽出法や技術にもできる限り触れてください。その後総合ディスカッションをおこない、LipidBankデータベース上に掲載する際の分野の設定や検索方法について検討します。
- 参加者氏名(五十音順)・所属
- 氏名 研究機関・所属
- 有田 正規(アリタマサノリ) 国立遺伝学研究所・生命ネットワーク研究室
- 糸乗 前 (イトノリサキ) 滋賀大学・教育学部・理科教育
- 今井 博之(イマイヒロユキ) 甲南大学・理工学部生物学科
- 笠間 健嗣(カサマタケシ) 東京医科歯科大学・医歯学研究支援センター
- 谷澤 靖洋(タニザワヤスヒロ) 国立遺伝学研究所・大量遺伝情報研究室
- 中村 和生(ナカムラカズオ) 北里大学・一般教育部生物学 / 大学院医療系研究科・分子病態
- 花田 賢太郎(ハナダケンタロウ) 国立感染症研究所・細胞化学部
- 向田 志保(ムカイダシホ) 国立遺伝学研究所・生命ネットワーク研究室
- 八杉 悦子(ヤスギエツコ) 東京大学・医学系リピドミクス社会連携
プログラム (発表30分、質疑応答10分)
- オーガナイザ 有田正規、中村和生、八杉悦子
5月22日(木)午後 (座長:八杉、有田)
- 東京から ひかり469号乗車 三島駅 11:47着
- 関西から ひかり462号乗車 三島駅 11:55着
- 12:05に三島駅北口からの無料シャトルバスで遺伝研へ12:20着
バスのりば案内: 駅の北口を出てすぐ左側です (MAP)。乗り換え時間が短いのでご注意ください。乗り遅れた場合はタクシーになり1500円程です。)遺伝研の食堂で一緒に昼食をとる予定です。
- 13:00-13:40 演者1 有田正規 (DB説明、概要含む)
- 13:40-14:20 演者2 中村和生 (脊椎動物)
- 14:20-15:00 演者3 糸乗前 (無脊椎動物)
- 15:00-15:30 コーヒーブレイク
- 15:30-16:10 演者4 今井博之 (植物)
- 16:10-16:50 演者5 花田賢太郎 (セラミド)
- 17:00-18:00 ディスカッション
- 18:20の市バスで三島駅南口へ(200円)。
- 懇親会 (実費) 会場は追って連絡します。予算は5千円程度を予定しています。
宿泊は駅前で温泉のあるドーミーイン三島をお勧めします。残室が少ないそうなのですぐの予約をお願いします。その他歩ける範囲には、ホテルα-ワン三島、ホテルマッシモ三島 があります。各自で駅の南側にある宿を手配していただくようお願いいたします(駅北側に東横インもありますが遠いです)。23日朝の集合場所はドーミーイン三島になります。懇親会もドーミーイン近辺の居酒屋にする予定です。
5月23日(金)午前 (座長:八杉)
- 8:30 ドーミーインのロビー集合
- 8:45 シャトルバス乗車
- 9:20-10:00 演者6 笠間健嗣 (測定)
- 10:00-10:40 有田正規 (データベースのID設計について)
- 10:30-12:00 総合ディスカッション
- 解散 (希望者には三島のみどころをご案内します。)
パソコンは当方で用意しないので各自持参をお願いします。Macを使われる方は、D-SUB15ピンへのコネクタを忘れずに持参してください。事前にPDFまたはパワーポイントのスライドをお送り頂いてもOKです。
問い合わせ先:有田正規 (arita@nig.ac.jp)、 八杉悦子 (e-yasugi@umin.net)
講演内容についてのお願い
- ■の部分は今回の研究会の主たる目的に関係するもの
- ・を付けた内容はオプション的なもの
いずれもあくまで参考として記載したものですので,先生方の専門的ご判断で内容を組み立てて頂いて結構です。どうかよろしくお願い申し上げます。
- 糸乗先生 無脊椎動物のスフィンゴ(糖)脂質
- 今井先生 植物のスフィンゴ(糖)脂質
- ■構造の概観(特徴、多様性)
- ■糖鎖構造の分類法(汎用されている方法とその問題点、提案など)
- ■各糖鎖構造の生物界における分布
- ・生理活性や機能が知られているものがあれば
- ・今後分析が期待される分類群などがあれば
- ・抽出や分析で、特別の方法や注意すべき点があれば
- 花田先生
- ■セラミドから見たスフィンゴ(糖)脂質の生物における分布
- ■スフィンゴイドの構造と分布
- ■脂肪酸の分布(鎖長、不飽和脂肪酸、分岐構造など)
- ■特定のセラミドだけをもつスフィンゴ糖脂質
- ・生物種とセラミド生合成
- 笠間先生
- ■スフィンゴ(糖)脂質の質量分析法の最新事情
- ■データベースにとって有用なマスデータとは
- ■マスデータの記載法について
- ・セラミド多様性と質量の記載法の問題