Tochimoto:Corydalis Tuber

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Image:Tochimoto-Corydalis-051-エンゴサク-960512~960515.jpg|延胡索 栽培圃場
 
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Image:Tochimoto-Corydalis-025-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|4月初旬の圃場
 
Image:Tochimoto-Corydalis-025-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|4月初旬の圃場
Image:Tochimoto-Corydalis-037-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|穫時期の地上部が枯れた圃場
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Image:Tochimoto-Corydalis-037-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|収穫時期の地上部が枯れた圃場
 
Image:Tochimoto-Corydalis-102-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|掘り上げ風景
 
Image:Tochimoto-Corydalis-102-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|掘り上げ風景
 
Image:Tochimoto-Corydalis-004-エンゴサク-.jpg|畝ごとに人手で掘り上げる
 
Image:Tochimoto-Corydalis-004-エンゴサク-.jpg|畝ごとに人手で掘り上げる
 
Image:Tochimoto-Corydalis-094-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|地下の浅い部分に延胡索が点在する
 
Image:Tochimoto-Corydalis-094-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|地下の浅い部分に延胡索が点在する
Image:Tochimoto-Corydalis-005-エンゴサク 収穫.jpg|掘り起こした場所から延胡索を拾い上げる
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Image:Tochimoto-Corydalis-005-エンゴサク収穫.jpg|掘り起こした場所から延胡索を拾い上げる
 
Image:Tochimoto-Corydalis-093-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|収穫した延胡索
 
Image:Tochimoto-Corydalis-093-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|収穫した延胡索
 
Image:Tochimoto-Corydalis-050-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|竹のふるいで粒度選別する
 
Image:Tochimoto-Corydalis-050-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|竹のふるいで粒度選別する
 
Image:Tochimoto-Corydalis-052-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|熱湯に新鮮な延胡索を投入する
 
Image:Tochimoto-Corydalis-052-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|熱湯に新鮮な延胡索を投入する
Image:Tochimoto-Corydalis-016-エンゴサク の湯通し.jpg|粒度の大きさによって湯通し時間が異なる
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Image:Tochimoto-Corydalis-016-エンゴサクの湯通し.jpg|粒度の大きさによって湯通し時間が異なる
 
Image:Tochimoto-Corydalis-054-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|湯通し後はざるで取り出す
 
Image:Tochimoto-Corydalis-054-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|湯通し後はざるで取り出す
 
Image:Tochimoto-Corydalis-061-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|湯通しされた延胡索
 
Image:Tochimoto-Corydalis-061-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|湯通しされた延胡索
 
Image:Tochimoto-Corydalis-018-エンゴサク-湯あげ後仕上がり確認.jpg|延胡索の湯通し度合の確認
 
Image:Tochimoto-Corydalis-018-エンゴサク-湯あげ後仕上がり確認.jpg|延胡索の湯通し度合の確認
Image:Tochimoto-Corydalis-021-エンゴサク の天日乾燥.jpg|湯通し後は日干し乾燥
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Image:Tochimoto-Corydalis-021-エンゴサクの天日乾燥.jpg|湯通し後は日干し乾燥
 
Image:Tochimoto-Corydalis-067-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|乾燥中の延胡索、徐々に表皮に皺ができる
 
Image:Tochimoto-Corydalis-067-エンゴサク-浙江-960512~960515.jpg|乾燥中の延胡索、徐々に表皮に皺ができる
 
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; 水製エキス含量 : いずれも有意差無し.
 
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==内部形態:鏡検==
 
==内部形態:鏡検==
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;生薬の性状
 
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本品はほぼ偏球形を呈し、径1~2cmで、一端に茎の跡がある。外面は灰黄色~灰褐色で質は堅く、破砕面は黄色で平滑または灰黄緑色で粒状である。
 
本品はほぼ偏球形を呈し、径1~2cmで、一端に茎の跡がある。外面は灰黄色~灰褐色で質は堅く、破砕面は黄色で平滑または灰黄緑色で粒状である。
 
本品はほとんどにおいがなく、味は苦い。
 
本品はほとんどにおいがなく、味は苦い。
  
[[Species:Corydalis|''Corydalis'']]属は、39節、約428種が広く世界に分布するといわれ、このうち38節,約288種が中国に分布している。このうち塊茎をつくるものは4節であり、分布が局地に限られるものを除くと、Sect. Duplotuberと Sect. Pes-gallinaceus の2つの節に限られる。Sect. Duplotuber にはチョウセンエンゴサク [[Species:Corydalis|''C. ternata'' (Nakai) Nakai]] ([[Species:Corydalis|''C. nakaii'' Ishidoya]]) および、ジロボウエンゴサク [[Species:Corydalis|''C. decumbens'' (Thunb.) Pers]]が含まれる。Sect. Pes­gallinaceusには [[Species:Corydalis|''C. yanhusuo'' Wang ex Su et Wu]] ([[Species:Corydalis|''C. turtschaninovii'' Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu]])が含まれるとされている。
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[[Species:Corydalis|''Corydalis'']]属は、39節、約428種が広く世界に分布するといわれ、このうち38節,約288種が中国に分布している。このうち塊茎をつくるものは4節であり、分布が局地に限られるものを除くと、Sect. Duplotuberと Sect. Pes-gallinaceus の2つの節に限られる。
  
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Sect. Duplotuber には
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*チョウセンエンゴサク ''C. ternata'' (Nakai) Nakai (''C. nakaii'' Ishidoya)
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*ジロボウエンゴサク ''C. decumbens'' (Thunb.) Pers
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*''C. yanhusuo'' Wang ex Su et Wu (''C. turtschaninovii'' Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu )
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===内部形態の比較(市場品)===
 
===内部形態の比較(市場品)===
浙江省産市場品の横切面では、形成層は明瞭で環状につながっている。道管は形成層の近くに散在しており、中央に髄がある。コルク層を表面視するとコルク細胞は厚膜の長条形である。  韓国産市場品の横切面では、維管束が放射状に配列し、形成層は不明瞭で放射組織によって分断され、環状につながらない。コルク層を表面視すると、コルク細胞は薄膜の多角形である。
 
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| ○延胡索 甲級<br/><中国浙江省>
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|valign="top" rowspan="2"|
| ○延胡索 乙級<br/><中国浙江省>・上部
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浙江省産市場品の横切面では、形成層は明瞭で環状につながっている。道管は形成層の近くに散在しており、中央に髄がある。コルク層を表面視するとコルク細胞は厚膜の長条形である。
| ○延胡索<br/><韓国>
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韓国産市場品の横切面では、維管束が放射状に配列し、形成層は不明瞭で放射組織によって分断され、環状につながらない。コルク層を表面視すると、コルク細胞は薄膜の多角形である。
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韓国産の延胡索ではでんぷん粒が認められたが、中国産の延胡索ではでんぷん粒は認められなかった。これは、韓国産は生干しであるため、デンプン粒がつぶれずに認められるのに対して、中国産では湯通し加工の過程で、でんぷんが糊化しているためだと、考えられる(糊化したでんぷんは、偏光下でも光らない)。
 
韓国産の延胡索ではでんぷん粒が認められたが、中国産の延胡索ではでんぷん粒は認められなかった。これは、韓国産は生干しであるため、デンプン粒がつぶれずに認められるのに対して、中国産では湯通し加工の過程で、でんぷんが糊化しているためだと、考えられる(糊化したでんぷんは、偏光下でも光らない)。
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| ○糊化でんぷん<br/><中国産>
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| 糊化でんぷん<br/><中国産>
| ○でんぷん粒<br/><韓国産>
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| でんぷん粒<br/><韓国産>
 
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|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索(中国)糊化デンプン.PCTJ.jpg|120px]]
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| 延胡索 甲級<br/><中国浙江省>
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| 延胡索 乙級<br/><中国浙江省>・上部
===部位による内部形態の比較 ①===
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| 延胡索<br/><韓国>
兵庫県柏原における試験栽培品(浙江省産を種付け)は浙江省市場品と同様の形態を呈していた。
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<横切面>
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・形成層は明瞭で環状につながる。
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・道管は形成層の近くに散在している。
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・中央に髄がある。
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| ○試験栽培品<br/>(種塊茎/親)
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| ○試験栽培品<br/>(新塊茎/子)
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| ○試験栽培品<br/>(塊茎間)
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|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原・子.PCT J.jpg|120px]]
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|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索(乙級)上.PCT-J.jpg|120px]]
|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索・中間茎.PCT J.jpg|120px]]
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|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索・韓国.PCT-J.jpg|120px]]
 
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;部位による内部形態の比較
 +
 
  
===部位による内部形態の比較 ②===
 
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| ○試験栽培品<br/>(種塊茎/親)A
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| ○試験栽培品<br/>(種塊茎/親)B
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兵庫県柏原における試験栽培品(浙江省産を種付け)は浙江省市場品と同様の形態を呈していた。
| ○試験栽培品<br/>(種塊茎/親)C
+
*形成層は明瞭で環状につながる。
|-
+
*道管は形成層の近くに散在している。
|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原AJ.jpg|120px]]
+
*中央に髄がある。
|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原BJ.jpg|120px]]
+
| 種塊茎/親<br/>
|[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原CJ.jpg|120px]]
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[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原・親.PCT-J.jpg|120px]]<br/>
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塊茎間<br/>
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[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索・中間茎.PCT-J.jpg|130px]]
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| 新塊茎/子<br/>
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[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原・子.PCT-J.jpg|100px]]
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|[[Image:Tochimoto-Corydalis-P9イラスト.jpg|150x130px]]
 +
種塊茎/親 A<br/>
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[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原AJ.jpg|150x130px]]<br/>
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種塊茎/親 B<br/>
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[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原BJ.jpg|150x130px]]<br/>
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種塊茎/親 C<br/>
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[[Image:Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原CJ.jpg|150x130px]]<br/>
 
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Latest revision as of 00:34, 25 December 2010

Crude-drug Top
Gallery
General Index Names Prescriptions Books Journals Terminology Chinese Medicines
Tochimoto-logo.gif出典: 栃本天海堂創立60周年記念誌

[edit] 延胡索 (Corydalis Tuber)

Corydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo
Corydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo

延胡索は、ケシ科のCorydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu の塊茎を基原とする。原名は「玄胡索」だが、宋の皇帝・真宗の諱(イミナ:本名のこと。中国では古くから主君など目上の者の本名を呼ぶことは極めて無礼なこと。)を避け、「延胡索」と改められた(清の皇帝・康熙帝の諱を避けたという説もある)。 第二改正国民医薬品集(1955年)に初めて延胡索が収載され、その基原植物としてCorydalis ternata Nakai が挙げられていた。これは韓国産の「朝鮮延胡索」を想定しており、1970年代まで市場は低価格の朝鮮延胡索が主流で高価な中国産の「唐延胡索」はほとんど見られなかった。 その後、唐延胡索の価格が低下し、市場は唐延胡索に置き換わり、日本市場から朝鮮延胡索は姿を消すことになった。日局第13改正(1996年)で朝鮮延胡索C. ternata は削除され、現在は韓国市場に流通するのみである。 (より詳しく見る→栃本天海堂創立60周年記念誌

Contents

[edit] 延 胡 索

『日本薬局方 15改正(JP15)』

  • 延胡索:CORYDALIS TUBER
Corydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu (Papaveraceae) の塊茎と規定されている。

『中華人民共和国薬典2005年』

  • 延胡索(元胡):RHIZOMA CORYDALIS
延胡索 Corydalis yanhusuo W. T. Wang の干燥した塊茎と規定されている。

『大韓薬典 第9改正』

  • 현호색 玄胡索:CORYDALIS TUBER
들현호색 Corydalis ternata Nakaiあるいはその他同属近縁植物(Papaveraceae) の塊茎と規定されている。

[edit] 市場流通品と現状

唐延胡索は「元胡」とも呼ばれ、主に浙江省で栽培されており、浙江省の8大生薬「浙八味」の一つである。商品規格は粒の大きさで「甲」「乙」に分けられ、規格外の「等外」も流通する。 表皮は黄褐色で少し皺があり、内部の色調が蝋状の黄色のものが良品とされているが、これらは加工技術に大きく左右される。

[edit] 生産加工状況

唐延胡索は10月に種芋(塊茎)を植付け、その後地下茎が伸び翌年2月頃に塊茎が増え始め、4月頃に最も肥大する。5月に温度が25℃を超えると地上部は枯れ、収穫時期になる。収穫した延胡索の中間的な粒度の延胡索を種芋として土中に保管する。種芋50kgで生の延胡索約500kgが収穫でき、乾燥生薬で約160kgになる。 唐延胡索は新鮮な延胡索を水洗後、熱湯で湯通しをする伝統的な加工方法で生産される。

[edit] 延胡索の栽培地と加工調製 浙江省東陽市

[edit] 理化学的品質評価

規格別理化学試験 DATA
対象:1985年~2009年市場品(一部、蒐集サンプルを含む) Mean±SD(%)
産地 検体数 灰分
3.0%以下
乾燥減量
15.0%以下
希エタノール
エキス含量
水製
エキス含量
中国ALL 119 2.1 ±0.2 12.9 ±1.0 12.4 ±1.5 15.0 ±1.8
甲 級 49 2.1 ±0.2 12.9 ±0.9 12.4 ±1.6 15.0 ±2.0
乙 級 23 2.1 ±0.2 13.1 ±1.2 12.6 ±1.8 15.4 ±2.3
特別規格 25 2.2 ±0.2 12.7 ±0.9 13.0 ±0.8 14.8 ±1.0
灰分 
特別規格 > 甲級, 乙級 ( p < 0.05 )
希エタノールエキス含量 
特別規格 > 甲級 (p < 0.1 )
水製エキス含量 
いずれも有意差無し.

[edit] dehydrocorydaline, corydaline 含量の比較

規格別理化学試験 DATA Mean±SD(%)
産地 検体数 dehydrocorydaline
0.08%以上
corydaline
中国ALL 143 0.172 ±0.036 0.200 ±0.054
甲 級 26 0.144 ±0.017 0.137 ±0.030
乙 級 8 0.162 ±0.019 0.151 ±0.013
特別規格 58 0.192 ±0.032 0.223 ±0.038
dehydrocorydaline 
特別規格 > 乙級 > 甲級 ( p < 0.05 )
corydaline 
特別規格 > 乙級, 甲級 ( p < 0.05 )

[edit] 内部形態:鏡検

JP15:内部形態についての記載はない。
生薬の性状

本品はほぼ偏球形を呈し、径1~2cmで、一端に茎の跡がある。外面は灰黄色~灰褐色で質は堅く、破砕面は黄色で平滑または灰黄緑色で粒状である。 本品はほとんどにおいがなく、味は苦い。

Corydalis属は、39節、約428種が広く世界に分布するといわれ、このうち38節,約288種が中国に分布している。このうち塊茎をつくるものは4節であり、分布が局地に限られるものを除くと、Sect. Duplotuberと Sect. Pes-gallinaceus の2つの節に限られる。

Sect. Duplotuber には

  • チョウセンエンゴサク C. ternata (Nakai) Nakai (C. nakaii Ishidoya)
  • ジロボウエンゴサク C. decumbens (Thunb.) Pers

が含まれる。

Sect. Pes­gallinaceusには

  • C. yanhusuo Wang ex Su et Wu (C. turtschaninovii Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu )

が含まれるとされている。

Tochimoto-Corydalis-cmt121.jpg

[edit] 内部形態の比較(市場品)

浙江省産市場品の横切面では、形成層は明瞭で環状につながっている。道管は形成層の近くに散在しており、中央に髄がある。コルク層を表面視するとコルク細胞は厚膜の長条形である。 韓国産市場品の横切面では、維管束が放射状に配列し、形成層は不明瞭で放射組織によって分断され、環状につながらない。コルク層を表面視すると、コルク細胞は薄膜の多角形である。

韓国産の延胡索ではでんぷん粒が認められたが、中国産の延胡索ではでんぷん粒は認められなかった。これは、韓国産は生干しであるため、デンプン粒がつぶれずに認められるのに対して、中国産では湯通し加工の過程で、でんぷんが糊化しているためだと、考えられる(糊化したでんぷんは、偏光下でも光らない)。

糊化でんぷん
<中国産>
でんぷん粒
<韓国産>
Tochimoto-Corydalis-延胡索(中国)糊化デンプン.PCT-J.jpg Tochimoto-Corydalis-延胡索(韓国)デンプン粒.PCT-J.jpg
延胡索 甲級
<中国浙江省>
延胡索 乙級
<中国浙江省>・上部
延胡索
<韓国>
Tochimoto-Corydalis-延胡索(甲級).PCT-J.jpg Tochimoto-Corydalis-延胡索(乙級)上.PCT-J.jpg Tochimoto-Corydalis-延胡索・韓国.PCT-J.jpg
部位による内部形態の比較


兵庫県柏原における試験栽培品(浙江省産を種付け)は浙江省市場品と同様の形態を呈していた。

  • 形成層は明瞭で環状につながる。
  • 道管は形成層の近くに散在している。
  • 中央に髄がある。
種塊茎/親

Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原・親.PCT-J.jpg
塊茎間
Tochimoto-Corydalis-延胡索・中間茎.PCT-J.jpg

新塊茎/子

Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原・子.PCT-J.jpg

Tochimoto-Corydalis-P9イラスト.jpg

種塊茎/親 A
Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原AJ.jpg
種塊茎/親 B
Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原BJ.jpg
種塊茎/親 C
Tochimoto-Corydalis-延胡索柏原CJ.jpg

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