Doc:Radiation/QA

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* ビタミンCに代表される抗酸化物質(フリーラジカル除去)は放射線防護に効きますか?
 
* ビタミンCに代表される抗酸化物質(フリーラジカル除去)は放射線防護に効きますか?
'''効きません。''' ビタミンCに効果がないことはよく調べられています<ref>例えば、安田ら (2006)「システアミン塩酸塩とビタミン C の放射線防護効果と放射線損傷に関する研究」鈴鹿医療科学大学紀要 13,37-50 [http://www.suzuka-u.ac.jp/information/bulletin/pdf/06-05-hasegawa2.pdf pdf]をみてください</ref>
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'''効きません。''' ビタミンCに効果がないことはよく調べられています<ref>例えば、安田ら (2006)「システアミン塩酸塩とビタミン C の放射線防護効果と放射線損傷に関する研究」鈴鹿医療科学大学紀要 13,37-50 [http://www.suzuka-u.ac.jp/information/bulletin/pdf/06-05-hasegawa2.pdf pdf]をみてください</ref>。ビタミンC、ビタミンE程度の抗酸化作用では放射線によるDNA損傷は防げません。システアミンは放射線防護作用があることが知られていますが、副作用も強いので摂取してはいけません。
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* 家庭用浄水器を使った方が良いでしょうか?
 
* 家庭用浄水器を使った方が良いでしょうか?
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生体はカリウムと間違えてセシウムを取り込みます。水に浸してセシウムを除去できるのは事実ですが、同時にカリウムも減ってしまうので、'''カリウムの摂取量を減らさないように工夫してください。'''
 
生体はカリウムと間違えてセシウムを取り込みます。水に浸してセシウムを除去できるのは事実ですが、同時にカリウムも減ってしまうので、'''カリウムの摂取量を減らさないように工夫してください。'''
  
逆にカリウムの摂取量を増やすことで体内からのセシウム排出を促すことができます。しかしカリウムの過剰摂取も健康を害するため、バランスのよい食事をとることが一番です。発ガンや健康リスクという観点からは、年間 100 mSv という被曝量より運動不足や野菜不足のほうがずっと危険が高いです。
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逆にカリウムの摂取量を増やすことで体内からのセシウム排出を促すことができます。しかしカリウムの過剰摂取も健康を害するため、バランスのよい食事をとることが一番です。発ガンや健康リスクという観点からは、年間 100 mSv という被曝量より運動不足や野菜不足のほうがリスクが高いです。リスク比較については国立がんセンターの[http://www.ncc.go.jp/jp/shinsai/20110622_kokaitoronkai.html ページ]を参考にしてください。
  
  
 
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Revision as of 17:13, 14 September 2011

よくある質問

これまであった、よくある質問をまとめました。

  • ビタミンCに代表される抗酸化物質(フリーラジカル除去)は放射線防護に効きますか?

効きません。 ビタミンCに効果がないことはよく調べられています[1]。ビタミンC、ビタミンE程度の抗酸化作用では放射線によるDNA損傷は防げません。システアミンは放射線防護作用があることが知られていますが、副作用も強いので摂取してはいけません。


  • 家庭用浄水器を使った方が良いでしょうか?

使うことで気分が落ち着く場合は使ってください。 放射性セシウムが地下水や水道水に入ることはありません。水道水は他の金属類を含め十分に浄化されているため、放射性核種を除く目的で浄水器を用いる必要はないと考えます。

  • 肉や野菜は水に浸してセシウムを除去したほうが良いでしょうか?

生体はカリウムと間違えてセシウムを取り込みます。水に浸してセシウムを除去できるのは事実ですが、同時にカリウムも減ってしまうので、カリウムの摂取量を減らさないように工夫してください。

逆にカリウムの摂取量を増やすことで体内からのセシウム排出を促すことができます。しかしカリウムの過剰摂取も健康を害するため、バランスのよい食事をとることが一番です。発ガンや健康リスクという観点からは、年間 100 mSv という被曝量より運動不足や野菜不足のほうがリスクが高いです。リスク比較については国立がんセンターのページを参考にしてください。


  1. 例えば、安田ら (2006)「システアミン塩酸塩とビタミン C の放射線防護効果と放射線損傷に関する研究」鈴鹿医療科学大学紀要 13,37-50 pdfをみてください
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