Aritalab:Lecture/NetworkBiology/Contact Process
From Metabolomics.JP
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コンタクトプロセス
感染症モデルでネットワーク構造を考慮したものをコンタクトプロセスと呼ぶ。
SIS model
ここでは時間tにおける健康状態(susceptible)の頂点の割合をS(t)、感染状態(infected)の頂点の割合をI(t)であらわす。全体の頂点数をNとする。
ネットワークを考慮しない場合
時間の間に感染者はの確率で治癒し、健康人がの確率で感染するとする。
十分時間が経過した後の定常状態を考えるとを式変形して
つまり感染率が治癒率を超える場合は健康人の割合が減少し(病人が必ず残る)、感染率のほうが小さい場合はのために病人はゼロになる。
またとは定数倍すれば片方を消せるので、今後は一般性を失わずにとおく。
一般のネットワークの場合
次数分布のみを考慮することにし、前出の式を次数kに限定して考える。
ここでは、次数kの健康人が接続する先(1本あたり)が感染者である期待値を示す。定常状態のとき、であるから
は、次数kの頂点から出る辺が接続する先が感染者である確率を示していた。 辺が接続する先の頂点の次数分布はであるから
この式をについて閉じた式にできれば感染率に対する感染者の期待値を求められるが、それは容易ではない。ここで求めたいのは臨界値を与えるだと考えて、右辺と左辺の関係を考える。
という連立方程式の解を考えよう。下の曲線はで定義され、が解の一つである。またのときにとなり、
でもある。よって連立方程式が以外にも解を持つかどうかの分岐点は
ここから、臨界確率となる。