Aritalab:Lecture/Biochem/Modularity
From Metabolomics.JP
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バイオロジーとモジュール
- From molecular to modular cell biology
- Hartwell LH, Hopfield JJ, Leibler S, Murray AW in Nature 402(6761 Suppl):C47-52
フィードバックループ
フィードバックは生体内の代表的なモジュールで、特に遺伝子発現や代謝のホメオスタシスを保つのに必要です。
つぎにMKKKとMKKだけに注目したネットワークを作って動きを見てみます。上の図にあった黄色と赤のライン (MKKK) はこの図において黄色と緑になっています。MKKの三つが左から順にそれぞれ赤、水色、青です。赤と青に注目してください。MKKKの動きと同じです。 |
これはMKKK, MKK, MAPK とカスケードを足しても同じ動きをします。フィードバックがない状態では、全くリン酸化されていないMAPK (黄緑) と 二回リン酸化された MAPK (灰色) 関係は、初期状態から量が逆転しておわります。 |
ここで最初のネットワークに戻してシミュレーションをやってみましょう。黄色と水色、赤とマゼンタ、黄緑と灰色が相補的な動きを見せるところは一緒です。しかし、灰色が上がってくると量が増えていた水色 (MKKK) が減ってくることに注意してください。水色と黄色はゆっくりと反転して初期状態に戻っていきます。それに遅れて赤とマゼンタが戻っていくこともわかります。 |
フィードフォワードループ
2000年を過ぎて急に注目され始めたモジュールが、フィードフォワードループです。とりわけ Uri Alon のグループが解析する大腸菌の転写因子に関するモデルが有名です。
大腸菌は周りの環境を数秒間で感知し、数分のうちに必要なタンパク質の合成を開始します。このような迅速な対応は、フィードバックループでは難しいと考えられています。大腸菌には転写制御因子が400ほどあり、これらが遺伝子とどのような相互作用をするのか、詳細なネットワーク解析がなされました。
- R Milo, S Shen-Orr, S Itzkovitz, N Kashtan, D Chklovskii, U Alon )2002) "Network Motifs: Simple Building Blocks of Complex Networks" Science, 298:824-827
- U Alon (2007) "Network motifs: theory and experimental approaches" Nature Reviews Genetics 8, 450-461