Edibility:Allium
From Metabolomics.JP
Edibility, Medicinal Usage (食品,薬品用途)
For comprehensive information, visit Allium page. All genera with edibility information is here. (BY Shigehiko Kanaya)
- Allium cepa
- 鱗茎を食べる。ビタミンCに富む。ビタミンB1の吸収を促進する。刺激臭の主成分は硫化アリルである。葉タマネギは、日本ではぬたにする。一方、イギリス、アメリカでは微塵切りにしてサラダに良く使う。絞り汁は咳や風邪に効く。防腐剤、利尿剤。 一球型, 一般的なタマネギ。プリニウスの6つの栽培品種。一球型には辛味系統と甘味系統とがある。日本で栽培されるタマネギは主に辛味系統である。「長岡交配OX黄」、「もみじ」、「札幌黄」、「泉州黄」、「愛知白」、「奥州」、「貝塚早生」などがあった。;分球型, エシャロットは一球型のタマネギより軟らかく、皮が黄色のものは、赤皮のものより大きく日持ちがよい。ピクルスにすることが多い。日本の市場でエシャロットとして売られているものは若採りしたラッキョウであり、本物のエシャロットとは別物である。輸入されたエシャロットは、ベルギー・エシャロットとして売られていることがある。;ヤグラ型,花序に珠芽ができるもので、エジプシアン・オニオン(Egyptian onion)、ツリー・オニオン(tree onion)と呼ばれている。日本では、栽培品種としてヤグラタマネギが知られている。;赤タマネギ,栽培種「ストックトン・アーリー・レッド」、「湘南レッド」;プチオニオン,ペコロス;葉タマネギ,日本ではぬたにする。イギリス、アメリカでは微塵切りにしてサラダに良く使う。[原産]現在のイラン北部とパキスタン北部からアルメニアにかけての山岳地帯が原産地と推定されている。古代エジプトでは紀元前3000年から2700年頃の壁画にタマネギが描かれている。ミイラを作るときの胸、骨盤などの腔所などで使われた。古代ギリシアでは紀元前10-8世紀、ローマでは紀元前8世紀から栽培されていた。プリニウスは「自然史」で6つの栽培品種を記録した。アメリカでは17世紀になって栽培された。[日本伝来]江戸時代に長崎にもたらされ、明治17-18年(1884-85)に栽培されるようになった。 出典:大場秀章、サラダ野菜の植物史、新潮選書(2004)
- Allium chinense
- [原産]中国、ヒマラヤ
- Allium fistulosum
- 万葉時代の香辛野菜 「令義解(833)」は、にんにく、ねぎ、あさつき、めひる、しょうがを五辛とした。 出典:廣野卓、食の万葉集、中公新書、1452(1998)
- Allium grayi
- [根、茎]茎は万葉時代の香辛野菜として使用、また、根は生食した。 「日本書紀」(720)にノビルが記載されていることから、古代の主要な食材であった。 出典:廣野卓、食の万葉集、中公新書、1452(1998)
- Allium sativum
- 万葉時代の香辛野菜 「本草和名」(918)には、葫(にんにく)を於保比留(おおひる)と呼んでいる。また、「和名抄」(935)では、仁牟仁久(ニンニク)と呼んだ。「令義解(833)」は、にんにく、ねぎ、あさつき、めひる、しょうがを五辛とした。 出典:廣野卓、食の万葉集、中公新書、1452(1998)
- Allium schoenoprasum
- 万葉時代の香辛野菜 「令義解(833)」は、にんにく、ねぎ、あさつき、めひる、しょうがを五辛とした。 [原産]中国原産 出典:廣野卓、食の万葉集、中公新書、1452(1998)
- Allium tuberosum Rottler
- アリシンが空気に触れ、アリシンとなる。このアリシンが独特の臭み成分である。アリシンは体内でビタミンB1と結合して、アリチアミンとなるため、ビタミンB1分解酵素アノイリナーゼの作用を阻害する。ニラとアノリナーゼを含むハマグリなどの貝類をともに食べるとよい。 「古事記」(712)に韮の記載あり。 出典:廣野卓、食の万葉集、中公新書、1452(1998)