Aritalab:Lecture/JSBi/Test/Math

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(ポアソン分布)
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共分散をXの標準偏差とYの標準偏差で割ったものが相関係数である。
 
共分散をXの標準偏差とYの標準偏差で割ったものが相関係数である。
 
:<math>Corr[X,Y] = Cov[X,Y] /(V[X]^{1/2}V[Y]^{1/2})</math>
 
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===回帰===
 
  
===ベイズの定理===
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ベイズの定理は以下のように表される。
:<math>P(B|A) = P(A|B)P(B)/P(A)</math>
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ここでP(A)を事前確率、P(A|B)を(Bが起きることを知った上でのAが起きる確率という意味の)事後確率と呼ぶ。
  
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参考 [http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%95%8F%E9%A1%8C モンティ・ホール問題]
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:3つの扉のうち1つだけに賞品が入っている。ただし扉は次のように2段階で選べる。
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まず回答者は3つの扉からどれか1つを選ぶ。
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次に、答を知っている司会者が、選んでいない扉で賞品の入っていない扉1つを開けてみせる。ただし、回答者が当たりの扉を選んでいる場合は、残りの扉からランダムに1つを選んで開けるとする。このあと回答者は扉を1回選び直してもよい。
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2で扉を換えるのと換えないのと、どちらが当る確率が高いか?
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=分布=
 
=分布=
 
 
==正規分布==
 
==正規分布==
 
よく見る釣鐘型の分布。どんな分布でも、その中から要素をランダムに抽出して和をとったものの分布は、正規分布に近づく(中心極限定理)。期待値が0, 分散が1になるようにスケーリングしたものを標準正規分布といい、<math>N(0,1)</math>と書く。
 
よく見る釣鐘型の分布。どんな分布でも、その中から要素をランダムに抽出して和をとったものの分布は、正規分布に近づく(中心極限定理)。期待値が0, 分散が1になるようにスケーリングしたものを標準正規分布といい、<math>N(0,1)</math>と書く。
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==二項分布==
 
==二項分布==
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コイン投げをして表裏がでる回数を記録したときにできる分布。
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離散的な分布だが、フェアなコインを30回程度投げると正規分布で非常によく近似できる。
  
 
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=統計・推定=
=推定・仮説検定=
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母集団から無作為に抽出された標本集団から、もとの母集団を統計的に推し量ることを推定という。
母集団から無作為に抽出された標本集団から、もとの母集団を推し量ることを推定という。
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===回帰分析===
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従属変数(近似したい値、目的変数ともいう)と説明変数(近似に用いるデータ)の関係を統計的に推定することを回帰分析という。
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1個の説明変数から1個の従属変数を予測する場合を単回帰、説明変数を複数用いる場合を重回帰という。
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従属変数を<i>y</i>、説明変数を<i>x</i>とすると
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:<math> y_i = a_{i1}x_{i1} + a_{i2}x_{i2} + ... a_{ij}x_{ij}</math>
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の形でパラメータ<i>a_{ij}</i>を最小二乗法で決定する線形回帰が一般的。
  
 
==点推定と区間推定==
 
==点推定と区間推定==
 
標本の値から、母集団の平均値や分散を予測することを点推定(数値を点として予測)と呼び、その推定がどれ位ずれているかを区間推定と呼ぶ。
 
標本の値から、母集団の平均値や分散を予測することを点推定(数値を点として予測)と呼び、その推定がどれ位ずれているかを区間推定と呼ぶ。

Revision as of 12:56, 9 October 2010

Contents

確率

平均

期待値とは、確率変数の取る値とその確率とをかけた総和である。フェアなサイコロのように全ての目が糖確率で出る場合は、目の数の期待値は(算術)平均に等しくなる。二つの確率変数X,Yがあったとき、和の平均は平均の和に等しい。

E[X+Y]=E[X]+E[Y]

X,Yが独立のときに限り、積についても分配できる。

E[XY]=E[X]E[Y](ただしX,Yは独立)

分散

分散とは確率変数がとる値のばらつきの度合いである。

V[X] = E[(X-E[X])^2] = E[X^2] - (E[X])^2

X,Yが独立のときに限り、和の分散は分散の和に等しい。

V[X+Y] = V[X] + V[Y](ただしX,Yは独立)

独立でない場合に生じる「ズレ」を共分散と呼ぶ。

V[X+Y] = V[X] + V[Y] + 2Cov[X,Y]

共分散・相関

共分散は二組の対応する確率変数の間で、ばらつきが異なる度合いである。 共分散の定義は

Cov[X,Y]=E[ (X-E[X]) (Y-E[Y]) ]

となる。 XとYに関して対称に定義されていて、XとYのばらつきの傾向が似ていれば大きな正の値になり、似ていなければ大きな負の値になる。XとYが独立であれば0になる。 共分散をXの標準偏差とYの標準偏差で割ったものが相関係数である。

Corr[X,Y] = Cov[X,Y] /(V[X]^{1/2}V[Y]^{1/2})

ベイズ推定

ベイズの定理は以下のように表される。

P(A|B) = P(B|A)P(A)/P(B)

ここでP(A)を事前確率、P(A|B)を(Bが起きることを知った上でのAが起きる確率という意味の)事後確率と呼ぶ。

分布

正規分布

よく見る釣鐘型の分布。どんな分布でも、その中から要素をランダムに抽出して和をとったものの分布は、正規分布に近づく(中心極限定理)。期待値が0, 分散が1になるようにスケーリングしたものを標準正規分布といい、N(0,1)と書く。

正規分布表

標準正規分布表の見方。

z 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8
0.0 0.5000 0.4207 0.3446 0.2743 0.2119
1.0 0.1587 0.1151 0.0808 0.0548 0.0359
2.0 0.0228 0.0139 0.0082 0.0047 0.0026
3.0 0.0013 0.0007 0.0003 0.0002 0.0001
JSBi-Std.png

表におけるzの値は上から順に左→右方向にみる。正規分布全体の面積を1.0としたときの、 zから上側の面積を示している。例えば標準偏差が2.0以上の面積は0.0228、2.2以上の面積は0.0139。

ポアソン分布

稀にしか起こらない離散的な事象を数える際に用いる分布。 単位時間中に平均λ回発生する事象が、ぴったりk回発生する確率を

P(N=k) = \frac{e^{-\lambda}\lambda^k}{k!}
JSBi-Poisson.png

と定義する。

二項分布

コイン投げをして表裏がでる回数を記録したときにできる分布。 離散的な分布だが、フェアなコインを30回程度投げると正規分布で非常によく近似できる。

統計・推定

母集団から無作為に抽出された標本集団から、もとの母集団を統計的に推し量ることを推定という。

回帰分析

従属変数(近似したい値、目的変数ともいう)と説明変数(近似に用いるデータ)の関係を統計的に推定することを回帰分析という。 1個の説明変数から1個の従属変数を予測する場合を単回帰、説明変数を複数用いる場合を重回帰という。 従属変数をy、説明変数をxとすると

 y_i = a_{i1}x_{i1} + a_{i2}x_{i2} + ... a_{ij}x_{ij}

の形でパラメータa_{ij}を最小二乗法で決定する線形回帰が一般的。

点推定と区間推定

標本の値から、母集団の平均値や分散を予測することを点推定(数値を点として予測)と呼び、その推定がどれ位ずれているかを区間推定と呼ぶ。

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