CrudeDrug:Glycyrrhizae Radix

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Contents

甘草 (Glycyrrhizae Radix)

Glycyrrhiza uralensis Fischer
Glycyrrhiza glabra Linné
Glycyrrhiza inflata Batalin
果実 G.glabraG.uralensisG.inflata

甘草はマメ科のGlycyrrhiza uralensis FischerまたはGlycyrrhiza glabra Linnéの根およびストロンを基原とする。神農本草経の上品に収載され、甘味な甘草を諸薬の「君」とする72種の乳石毒を治療し、1200種の草本の毒を解毒するとされ、その薬効は調和することにあり、それゆえ『国老』の名称がある。厚生省(現厚生労働省)が指定した繁用漢方処方 210処方中 150品目(71.4%) に配合されている最も使用頻度の高い生薬である。 天然資源の乱獲、地球温暖化の影響を受け、砂漠化が拡大しているために、資源の枯渇が心配され、中国政府は採取や輸出を規制している。当社では自然環境に配慮した安定供給を目指し、2000年から中国陝西省で甘草の栽培研究を開始し、現在、日本薬局方に適合する甘草の栽培技術を確立した。 (より詳しく見る→栃本天海堂創立60周年記念誌

Pictures

Photographs of Glycyrrhiza Licorice (カンゾウ) (by Alps Pharm. アルプス薬品)
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処方の歴史

甘草は一般用漢方製剤213処方のおよそ70%に配合される主要薬のひとつ。「傷寒論」や「金匱要略」で既にそれぞれ70, 88処方に利用されている。「

市場規模

用途は調味料、エキス製剤、のど飴のほか、目薬、タバコのフレーバーにも使われる。主成分のグリチルリチンは現在、医薬品として使われる唯一のトリテルペンサポニンである。甘草根の世界市場規模はおよそ年間4200万米ドル (40億円[1])。主産出国は 中国 (39%:金額ベースのシェア、以下同)、 アゼルバイジャン (10%), ウズベキスタン (8%), トルクメニスタン (6%), シリア (5%), アフガニスタン (5%), キプロス (4%), イスラエル (4%)。

中国における甘草根の取引量は年間およそ6000トン(日本輸出1000, 韓国輸出1000, その他輸出2000, 国内2000)。これ以外にエキス抽出用に毎年7~80000トンが採集される。エキスにはグリチルリチンが30%ほど含まれる。殆どが野生品のため、資源の枯渇が懸念されている。 日本に輸入される甘草根は年間1500トン(輸入量の数字は財務省の統計情報より)、そのうち半分が生薬で残りは抽出精製用。中国産の輸入品は生薬用で400円/kg, アフガニスタン産は抽出用で100円/kg (2008年度), 価格は上昇傾向のため、栽培や育種が盛ん。 国内では武田薬品が品種選抜と塩ビ筒を用いた栽培法によって1年目で2.5%, 2年目で4-5%の含量を達成している。

References
  1. データは和漢医薬学会2009における常盤植物化学研究所の講演より


製法

漢方薬におけるシャカンゾウ(炙甘草)はカンゾウを炙ったもの。

甘草

References

  1. 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
  2. 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
  3. 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS

Prescriptions 処方一覧

歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載

利用する場合は以下を引用してください。

  • 矢作 忠弘,石内勘一郎,渥美 聡孝,三宅 克典,森永 紀,伏見 裕利,大山 雅義,森川 敏生,田中 謙,有田 正規,牧野 利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 1-36, 2017
番号 書名 出版年 記載
3 局方医薬品承認申請の手引き 1980 【効能または効果】激しい咳、咽頭痛の緩解 No. 1204、エキスの【効能または効果】鎮咳、去痰、咽喉痛、胃潰瘍、急・慢性胃炎、胃腸機能の調整(便秘、下痢等)、じんま疹、中毒疹・薬疹、湿疹、皮膚掻痒症、副腎皮質機能不全、薬物による副作用軽減(副腎皮質ホルモン剤、甲状腺剤、抗甲状腺剤等) No. 1206
4 生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスついて(2015年12月25日薬生審査発) 2015 激しいせき、咽喉痛(のどの痛み)の緩和
5 JP7 第1部 大改訂版 第2部 解説書(1966) 1961 【薬効】 (略)。 【適用】 粘滑薬、去たん薬、調味料; カンゾウエキス〔局〕、カンゾウ粗エキス、複方カンゾウ散の原料; 外国では最近胃潰瘍、十二指腸潰瘍、アジソン病に用いる。皮去り品はカンゾウ末〔局〕の原料としカンゾウ末、エキスは丸剤の基礎薬、丸衣、タバコそのほかの工業に調味料とする。漢方では鎮けい、緩和、解毒の目的で広く処方される。 (略)。 C-457
6 JP8 解説書 1971 【薬効】 (略)。 【適用】 去たん、整腸に用い、また粘滑薬としても用いられる。矯味薬として薬物の悪味を矯正するのに用いる。外国では胃潰瘍、十二指腸潰瘍、アジソン病に用いる。漢方では他薬と配合して、筋肉の急激な緊張に対する緩解、また腹痛、咽頭痛に用い、鎮咳去たん薬ともされる。 (略)。 C-577
7 JP9 解説書 1976 【薬効】 〔薬理〕 (略)。 【適用】 矯味、緩和、鎮咳去たん薬として用いるほか、消化器性潰瘍、アジソン氏病にも応用される。 漢方では配合薬間の作用の調和、益気、解毒、けいれん性筋肉痛および腹痛あるいは咽頭痛の緩解を目的に他薬と配合もしくは単独で用いられる。 (略)。 D-189
8 JP10 解説書 1981 【適用】 漢方処方用薬であるが、また粉末、エキス、粗エキスの形で配合剤に用いる。 漢方方剤: (略) D-194
9 JP11 解説書 1986 【本質】 生薬、鎮痛鎮けい薬 (胃腸薬)、去痰薬 【適用】 漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮けい薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方及びその他の処方に極めて高頻度で配合されている。 (略)。 激しい咳、咽喉痛の寛解に (略)。 漢方処方: (略) D-198
10 JP12 解説書 1991 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-196
11 JP13 解説書 1996 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-227
12 JP14 解説書 2001 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-242
13 JP15 解説書 2006 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の緩解に、成人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-142
14 JP16 解説書 2011 【適用】漢方処方用薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方およびその他の処方に極めて高頻度で配合されている。また粉末、エキスの形で配合剤に用いる。激しい咳、咽喉痛の寛解に、大人一日量5 gを水約600mlで煎じ、食前または食間に三分服する。漢方: 安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、葛根湯、葛根湯加川?辛夷、甘草湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、桔梗湯、帰耆建中湯、?帰膠艾湯、など D-158
15 登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会_試験問題の作成に関する手引き(厚生労働省医薬食品局総務課2007年7月) 2007 激しい咳や咽頭痛の緩解に用いられる(P. 82)。痔に伴う症状の緩和を目的として使用される(P. 126)。抗炎症作用を期待して配合される(P. 132)
19 『改訂生藥學』アルベルト・ウィカンド 大井玄洞 1887 P30: 主に甘草膏を製するに供用す。 P443: 甘草膏
20 『生藥學』第5版 下山順一郎 1901 上P46: 甘草は内用には緩和薬その他矯味薬、賦形薬等として応用す、而して薬局方に於いては甘草越幾斯、水銀丸等を製するに用ゆ。
21 『簡明生藥學』島崎健造 1909 P76: 緩和薬その他賦形薬として用ふ。薬局方越幾斯剤を製するに用ふ。
22 『最新薬学全書 第6編 生薬学』 伊藤治輔 編、日本薬学講習会 1913 P22: 緩和薬、矯味薬、賦形薬等としてその用途は極めて広い。
23 『生藥學』第13版 下山純一郎 朝比奈泰彦 1916 上P225: 甘草は内用には緩和薬その他矯味薬、賦形薬等として応用せられ、而して薬局方に於いては甘草越幾斯、水銀丸等を製するに用ゆ。
24 『和漢薬物学』日野五七郎 一色直太郎 同済号書房 たにぐち書店復刻版 1931 正P313: 昔時は腹部の拘攣を起こし強く痛むとき、あるいは扁桃腺炎に於ける咽頭の腫痛及び淋疾の際に於ける陰茎の疼痛を緩解せしむる目的に一回4ないし8グラムを与えたり。又緩和剤と称して植物性の薬物と鉱物性の薬物とを配伍して一剤となすとき或いは相悪、相反の薬物を互いに合和しむるときに此甘草を加ふると両者を程よく調和するものなりと言いたりしが現今は矯味賦形薬としての用途あるのみ。
25 『薬理的生薬学』村上師壽 三省堂 1933 P412: 矯味薬とす。また鎮咳に用ふ。
26 『生藥學』第20版 下山順一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1934 上P162: 甘草は内用には緩和薬其他矯味薬、賦形薬等として応用せられ而して薬局方に於いては甘草エキス、複方甘草散、ゴム散を製するに用ゆ。
27 『生藥學』第27版 下山純一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1943 P162: 甘草は内用には緩和薬その他矯味薬、賦形薬等として応用せられ、而して薬局方に於いては甘草エキス、複方甘草散、ゴム散を製するに用ふ。
28 『生藥學教科書』木村康一 1949 P38: 緩和薬、矯味薬、賦形薬、鎮咳去痰薬。0.3?0.5、食料品甘味料。
29 『最新生薬学』刈米達夫 1949 P45: 矯味薬、鎮咳去痰薬として粉末、煎剤、エキスを用い、又粉末を丸剤の賦形薬とする。薬用以外に醤油の甘味料として多量に消費される。
30 『生薬学』三橋博、醫學書院 1958 P150: 緩和剤、矯味剤として又漢方では緩和鎮痛剤として用いられる。
31 『生薬学』第4版、藤田路一 1963 P242: 甘味料、丸剤基剤,甘草粗エキス、甘草エキス、複方甘草散、タバコ工業等に用いる。漢方では刺激、疼痛、痙攀に対する緩和、解毒剤とする。近時欧州では胃潰瘍に対しエキス、煎剤が有効であるといわれる。その有効物質は不明である。
32 『新編生薬学』東丈夫 名越規朗 廣川書店 1965 P6: 矯味剤、緩和剤、丸剤基剤、鎮咳去痰剤。粉末、煎剤、エキスを用いる。しょう油の甘味料および煙草にも使用される。漢方: 繁用される薬物で、他薬と配合してその作用を増強し、緩和鎮痛矯味剤として用いられ、また急迫症状を緩める作用がある。甘草湯、甘草附子湯など
33 『生薬学総論』柴田承二 東丈夫 木島正夫 下村孟 廣川書店 1966 P83: 解毒、鎮痛、矯味剤で急迫症状をゆるめる。
34 『生薬学』稲垣勲 嶋野武 嶋田玄彌 長沢元夫 南江堂 1967 P61: 矯味薬。醤油の甘味料。胃潰瘍予防および治療剤。鎮咳去痰薬。
35 『和漢生薬』刈米達夫 廣川書店 植物分類学での順 1971 P167: 鎮咳、去痰、矯味薬、鎮痛緩和剤として急迫をゆるめるほかほとんどの処方に配合される。漢方でしばしば、火にあぶって炙甘草として用いる。
36 『最新生薬学 第三改槁版』刈米達夫 廣川書店 1973 P45: 矯味薬、鎮咳去痰薬として粉末、煎剤、エキスを用い、また粉末を丸剤の賦形薬とする。
37 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔上〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1975 P189: 用途: カンゾウは、何よりも先ずグリシルリチンを含有するため、痰を溶かし、吐き出させる作用をする。本生薬は緩下作用や利尿作用を示す。更に、これはほかの医薬の補助剤として用いられる。(略)胃潰瘍に対して有効であるという特質である。(略)
38 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔下〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1976 記載なし
39 『生薬学』 木島正夫 澤田徳之助 秦清之 朝倉書店 1978 P108: 漢方では緩和、解毒、矯味薬として諸種の処方に配合されるほか、腹痛、咽頭痛、筋肉の緊張の緩解、鎮咳去痰の目的で単味またはカンゾウを主薬とする方剤として用いられる。
40 『新常用和漢薬集』訂正第2版 東京生薬協会 編集 南江堂 1978 P28: 緩和剤、去痰薬、粘滑剤、賦形薬として用いる。
41 『最新生薬学総覧』伊沢一男 学文社 1978 P35: 矯味、緩和、去たん薬、丸剤の基剤、カンゾウエキス原料、漢方では刺激、疼痛、けいれん、急迫症状などの緩和、解毒の目的に応用する。カンゾウエキスを胃潰瘍治療薬とする。薬用外には食料品の甘味料殊に醤油製造用に多量に消費される。カンゾウエキスはカンゾウの冷水製軟エキス剤でカンゾウと同じに用い、丸剤の結合剤とする。カンゾウ粗エキスはカンゾウに水を加えて煮沸し、加圧ろ過してえた液を蒸発し棒状にしたもので、カンゾウエキスと異なり、約20%の不溶分を含み、家庭薬原料とする。
42 彩色写生図 日本の薬用植物〔生薬〕 生薬-成分-漢方-〔処方例〕高取治輔 廣川書店 1980 P79: 解毒、消炎、緩和
43 『生薬学第2版』北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 1982 P218;鎮咳、去痰薬、消化器性潰瘍治療薬。グリチルリチン製造原料。漢方では緩下、鎮痛、解毒などを目標に痙攀痛、腹痛、筋肉痛、咽頭痛などに広く用いる。1日0.5~1.5g(煎剤)
44 『コメンタリー局方生薬』初版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1984 P110: 効能の記載なし。  P112(カンゾウ末): 漢方では補養薬(他薬の作用調整のほか、炎症、咳、筋肉痙攀などに)として処方される。鎮痙、抗胃潰瘍、鎮咳去痰、緩和、矯味薬として家庭薬製剤に配合。
45 『新訂生薬学 第2版』長沢元夫 野呂征男 萩原幸夫 木村孟淳 南江堂 1987 P70: 矯味薬。醤油の甘味料。胃潰瘍予防および治療剤。鎮咳去痰薬など。
46 『コメンタリー局方生薬』 第2版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1987 P134: 効能の記載なし。  P136(カンゾウ末): 漢方では補養薬(他薬の作用調整のほか、炎症、咳、筋肉痙攀などに)として処方される。鎮痙、抗胃潰瘍、鎮咳去痰、緩和、矯味薬として家庭薬製剤に配合。
47 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第3版』三橋博 指田豊 山﨑和男 南江堂 1989 P148: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療。グリチルリチン製造原料、食品甘味料など。漢方処方: 甘草湯(漢方ではまれな甘草のみの単味の処方)、芍薬甘草湯、葛根湯、甘麦大棗湯、桂枝湯など多数。
48 『生薬学概論』 難波恒雄 津田喜典編 南江堂 1990 P284: 鎮咳、去痰、解毒、緩和、鎮痛、鎮痙、矯味薬。
49 『生薬学改訂第4版』 三橋博 井上隆夫編集 南江堂 1992 P151: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療。
50 『天然薬物・生薬学』 初版 奥田拓男編 廣川書店 1993 P120,190: 鎮痛、鎮痙、鎮咳、去痰、抗炎症、抗潰瘍、矯味。グリチルリチンはショ糖の150倍程度の強い甘みを示し、非糖性甘味料として醤油、タバコほか多くの食品に利用される。エキスが胃潰瘍の薬として、またリウマチ、関節炎に用いられ、緩下剤、咳止めにも用いられる。
51 『薬用資源学』初版 山崎幹夫 斉藤和季編 丸善 1997 P179: 鎮痛・鎮痙薬、胃腸薬、去痰薬。甘味料。
52 『漢方薬理学』高木敬次郎 木村正康 南山堂 1997 P200: 矯味、緩和、鎮咳、去痰、リウマチ、関節炎、扁桃炎、アレルギー、消化性潰瘍、アジソン病など。
53 『生薬学概論(改訂第3版)』 難波恒雄 津田喜典 南江堂 1998 P284: 鎮咳、去痰、解毒、緩和、鎮痛、鎮痙、矯味薬。
54 『生薬学第6版』 北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 2001 P212;鎮咳、去痰薬、消化器性潰瘍治療薬。グリチルリチン製造原料。漢方では緩下、鎮痛、解毒などを目標に痙攀痛、腹痛、筋肉痛、咽頭痛などに広く用いる。1日0.5~1.5g(煎剤)
55 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第6版』 指田豊 山﨑和男 南江堂 2002 P184: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療、グリチルリチン製造原料、食品甘味料など。漢方処方: 甘草湯(漢方ではまれな甘草のみの単味の処方)、芍薬甘草湯、葛根湯、甘麦大棗湯、桂枝湯など多数。
56 『入門漢方医学』初版 日本東洋医学会学術教育委員会 編 日本東洋医学会発行 2002 P150: 鎮咳、去痰、鎮痛、鎮痙、消炎止瀉、矯味
57 『漢方・生薬学』久保道德 吉川雅之 廣川書店 2003 P92: 漢方処方用薬として、健胃、鎮痛・鎮痙、去痰などを目的に最も繁用される漢薬。桂枝湯など漢方処方には最も多く用いられている。また、グリチルリチン製剤も繁用されている。甘草は醤油の甘味剤としての用途も多い。
58 『薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100ー含漢方処方ー』第1版、日本薬学会編、東京化学同人 2004 P18: 鎮咳、去痰、粘滑、緩和、嬌味を目的に、またリウマチ、関節炎、扁桃炎、アレルギー、消化性潰瘍、アジソン病などの治療を目的にエキス製剤のおよそ7割に配合。また、甘草エキスやグリチルリチンが製剤となっているので、抽出原料として大量に消費。配合処方: 甘草瀉心湯、甘草湯、炙甘草湯、大黄甘草湯、調胃承気湯、黄?湯、乙字湯、人参湯など。
59 『薬学生のための漢方薬入門』第2版、指田豊 三巻祥浩、廣川書店 2004 P45: 緩和作用(急な激しい症状をとる作用)があり、腹痛、筋肉痛等の急迫を去る。また、鎮咳、去痰、解毒薬として、咽喉痛、リウマチ、関節炎、アレルギーに応用し、消化器潰瘍に用いる。配合された生薬の作用を調和させる働きがある。これも緩和作用といっている。処方例: 安中散、甘麦大棗湯、平胃散、六君子湯など
60 『スタンダード薬学シリーズ3 化学系薬学Ⅲ 自然が生み出す薬物』第1版 社団法人日本薬学会 編 東京化学同人 2005 P31: 鎮痛鎮痙薬、去痰薬、消化性潰瘍治療薬、矯味薬。かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛、鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化藥、止瀉整腸薬とみなされる漢方処方などに利用される。
61 『薬用植物学 改訂第6版』 野呂征男 水野瑞夫 木村孟淳 田中俊弘 南江堂 2006 P158: スペインカンゾウ・ロシアカンゾウ・ペルシャカンゾウ: (略)グリチルリチン製造原料またはエキス原料として利用する。 ウラルカンゾウ: (略)漢方薬に配合されるとともに、鎮咳薬、去痰薬、鎮痙薬、胃潰瘍の治療、緩和、矯味、賦形剤として汎用される。
62 『パートナー生薬学』 指田豊 山﨑和男 竹谷孝一 南江堂 2007 P175: 鎮咳、去痰、鎮痙、消化器潰瘍治療、グリチルリチン製造原料、食品甘味料など。漢方では、胃腸機能を調え緊張を取る、肺を調え鎮咳去痰する、薬物・食物の中毒を解毒する薬能がある。咽頭腫痛、消化性潰瘍、化膿性の各種できもの、薬毒、食中毒などを主治する。解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方に高頻度で配剤される。
63 『生薬単』 伊藤美千穂 北山隆 NTS 2007 P136: 去痰、鎮咳、消化性潰瘍薬。
64 『ベーシック薬学教科書シリーズ⑦生薬学・天然物化学』吉川雅之編 化学同人 2008 P39: 鎮咳、去痰、鎮痛、鎮痙、消炎、緩和、解毒を目的とする処方に配合される。漢方処方: 葛根湯、甘草湯など。グリチルリチン(肝臓疾患治療薬)製造原料、食品甘味料。副作用: カンゾウは過量となると偽アルドステロン症を起こし、血圧上昇、低カリウム血症、浮腫、体重増加などを起こす可能性がある。
65 『伝統医薬学・生薬学』 御影雅幸 木村正幸 南江堂 2009 P174: 緩和、鎮痛、鎮痙、鎮咳、去痰、解毒、矯味薬(甘味)。方剤: 甘草湯、芍薬甘草湯、小柴胡湯、桂枝湯、葛根湯、麻黄湯など。
66 『日本伝統医学テキスト漢方編』平成22-23年度厚生労働科学研究費補助金『統合医療を推進するための日本伝統医学の標準化』研究班 2012 P345: 鎮咳・去痰薬、鎮痛・鎮痙薬、解熱・鎮痛消炎薬と見なされる処方に高頻度に配合されている。さらに、甘味による処方全体の緩和も配合目的と類推される。
67 『新訂生薬学 改訂第7版』 木村孟淳 田中俊弘 水上元 南江堂 2012 P72: 矯味薬。漢方処方用薬。グリチルリチン製造原料
68 『歴代日本薬局方収載生薬大事典』 木下武司著 2015 P73: 鎮咳去痰薬、鎮痙薬、消化性潰瘍薬の他、グリチルリチン酸製造原料、食品甘味料とする。非常に多くの漢方処方に配合。
73 青本「化学」、薬学ゼミナール 2016 P581: 矯味、去痰、鎮痛、鎮痙
74 コアカリ重点ポイント集「化学系薬学」改訂第4版 薬学ゼミナール 2014 P149: 鎮痛、鎮痙、去痰、矯味
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