CrudeDrug:Alpiniae officinari Rhizoma

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|familyE=Zingiberaceae
 
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|partUsedJ=根茎
 
|partUsedJ=根茎
|propertyJ=堅い。特異な芳香。極めて辛い。
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|propertyJ=本品はやや湾曲した円柱形を呈し、しばしば分枝する。長さ2~8cm、径6~15mmである。外面は赤褐色~暗褐色を呈し、細かい縦じわ及び灰白色の輪節があり、ところどころに細根の跡がある。質は堅くて折りにくい。折面は淡褐色を呈し、繊維性で、皮層部の厚さは中心柱の径とほぼ等しい。
|constituentJ=シネオール、ピネン、オイゲノール、ガランゴール、ガランギン、ケンフェロール、ケンフェリド
+
本品は特異なにおいがあり、味は極めて辛い。本品の横切片を鏡検するとき、最外層は表皮からなり、表皮細胞にはしばしば樹脂様物質を含む。表皮につづき、皮層、内皮、中心柱が認められる。皮層と中心柱は1層の内皮によって区分される。皮層及び中心柱は柔組織からなり、繊維で囲まれた維管束が散在する。柔組織中には褐色の油様物質を含む油細胞が散在し、柔細胞中にはシュウ酸カルシウムの単晶を含み、単粒のでんぷん粒は、卵円形、楕円形又は長卵形でへそは偏在し、径10~40μmである。2~8粒からなる複粒も含まれる。
|constituentE=cineole
+
|constituentJ=シネオール、α-ピネン、オイゲノール、ガランゴール、ガランギン、ケンフェロール、ケンフェリド、ケイヒ酸メチル、カジネン
|testJ=TLC法(Rf値0.4-0.5付近に黄褐色スポット)
+
|constituentE=cineole, alpha-pinene, eugenol, galangol, galangin, kaempferol, kaempferide, methylcinnamic acid, cadinene
|pharmacopeiaJ=1276
+
|testJ=TLC法:本品の粉末0.5gにアセトン5mLを加え、5分間振り混ぜた後、ろ過し、ろ液を試料溶液とする。この液につき、薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液5μLを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルで調製した薄層板にスポットする。次にシクロヘキサン/酢酸エチル/酢酸(100)混液(12:8:1)を展開溶媒として約10cm展開した後、薄層板を風乾するとき、Rf値0.4~0.5付近に黄褐色の2つのスポットを認める。
|effectJ=芳香性健胃、鎮痛、鎮吐、抗潰瘍、プロスタグランジン生合成阻害、キサンチンオキシダーゼ阻害、抗腫瘍
+
|pharmacopeiaJ=1596
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|effectJ=(芳香性)健胃、鎮痛(腹痛など)
 
|usageJ=寒冷による胃痛、消化不良、嘔吐、腹痛下痢などに応用する。
 
|usageJ=寒冷による胃痛、消化不良、嘔吐、腹痛下痢などに応用する。
 
|links= sm-sun:syou-ra/ryoukyou&&tsumura:ryoukyou
 
|links= sm-sun:syou-ra/ryoukyou&&tsumura:ryoukyou
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|13 = 【適用】漢方処方用薬である。健胃および整腸を目的とした処方に配合されている。漢方: 安中散、丁香柿蒂湯 D-676
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|14 = 【適用】漢方処方用薬である。健胃および整腸を目的とした処方に配合されている。漢方: 安中散、丁香柿蒂湯 D-817
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|24 = 正P61: 現時は芳香性健胃薬として薬用に供するのみなれど、昔時は寒冷の気に冒されて発する腹痛、嘔吐、及び腸内に於ける寄生虫の駆除に応用せり。
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|35 = P261: 胃カタルの要薬とする。種子(コウズク)は多く用いず、切片を口に含めば口臭を消し通気を防ぐ。
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|57 = P261: 良姜は健胃作用や鎮吐作用を目的とした漢方処方に配合されている。上腹部が冷えて痛む諸症状を改善する目的で漢方処方に配合されている。
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|59 = 記載なし
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|60 = 記載なし
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|61 = P244: (略)芳香健胃薬、鎮痛薬、鎮吐薬とする。
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|62 = P318: 健胃、整腸を目的に使われる。漢方では、胃腸系を温める、身体を温め風邪を除く、気を巡らす、止痛するなどの薬能がある。腹部冷痛、吐き下し、飲食の停滞、冷え症、筋肉関節の過緊張を主治する。胃が冷え得て腹痛があるもの、食物の消化が停滞したものに用いられる漢方処方に配剤される。
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|63 = P12: 芳香性健胃
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|64 = P85: 芳香性健胃薬。胃が冷えて腹痛のあるものを治す。漢方処方: 安中散など
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|65 = P222: 芳香性健胃、鎮痛、鎮吐薬。(中)散寒薬。方剤: 安中散、丁香柿蒂湯。健胃および整腸を目的とした処方に配合されている。
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|66 = 記載なし
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|67 = P119: 芳香性健胃、鎮痛、鎮吐。
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|68 = P408: 健胃・整腸薬と目され、一部の漢方処方に配合される。
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|74 = 記載なし
 
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General Index Names Prescriptions Books Journals Terminology Chinese Medicines


Contents

良姜

References

  1. 【基原動植物から灰分等まで】第十六改正日本薬局方
  2. 【効能】矢作忠弘, 渥美聡孝, (以下8名)..., 牧野利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 2017
  3. 【成分】生薬単 (伊藤美千穂 北山隆 監修; 原島広至 著) NTS

Prescriptions 処方一覧

[edit] 歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載

利用する場合は以下を引用してください。

  • 矢作 忠弘,石内勘一郎,渥美 聡孝,三宅 克典,森永 紀,伏見 裕利,大山 雅義,森川 敏生,田中 謙,有田 正規,牧野 利明「歴代成書に見られる生薬の効能に関する記載のデータベース化」生薬学雑誌, 71(1), 1-36, 2017
番号 書名 出版年 記載
3 局方医薬品承認申請の手引き 1980 記載なし
4 生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスついて(2015年12月25日薬生審査発) 2015 記載なし
5 JP7 第1部 大改訂版 第2部 解説書(1966) 1961 記載なし
6 JP8 解説書 1971 記載なし
7 JP9 解説書 1976 記載なし
8 JP10 解説書 1981 記載なし
9 JP11 解説書 1986 記載なし
10 JP12 解説書 1991 記載なし
11 JP13 解説書 1996 記載なし
12 JP14 解説書 2001 記載なし
13 JP15 解説書 2006 【適用】漢方処方用薬である。健胃および整腸を目的とした処方に配合されている。漢方: 安中散、丁香柿蒂湯 D-676
14 JP16 解説書 2011 【適用】漢方処方用薬である。健胃および整腸を目的とした処方に配合されている。漢方: 安中散、丁香柿蒂湯 D-817
15 登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会_試験問題の作成に関する手引き(厚生労働省医薬食品局総務課2007年7月) 2007 記載なし
19 『改訂生藥學』アルベルト・ウィカンド 大井玄洞 1887 記載なし
20 『生藥學』第5版 下山順一郎 1901 上P84: 芳香性の健胃薬として応用することあり。
21 『簡明生藥學』島崎健造 1909 P62: 芳香性健胃薬に用ふ。
22 『最新薬学全書 第6編 生薬学』 伊藤治輔 編、日本薬学講習会 1913 P42: 生姜に同じ。
23 『生藥學』第13版 下山純一郎 朝比奈泰彦 1916 上P147: 芳香性の健胃薬としてこれを応用。
24 『和漢薬物学』日野五七郎 一色直太郎 同済号書房 たにぐち書店復刻版 1931 正P61: 現時は芳香性健胃薬として薬用に供するのみなれど、昔時は寒冷の気に冒されて発する腹痛、嘔吐、及び腸内に於ける寄生虫の駆除に応用せり。
25 『薬理的生薬学』村上師壽 三省堂 1933 記載なし
26 『生藥學』第20版 下山順一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1934 上P102: 芳香性の健胃薬なり。
27 『生藥學』第27版 下山純一郎 朝比奈泰彦 藤田直市 1943 P102: 芳香性の健胃薬なり。
28 『生藥學教科書』木村康一 1949 記載なし
29 『最新生薬学』刈米達夫 1949 P73: 芳香性健胃薬。本邦では専ら家庭薬に用いられる。
30 『生薬学』三橋博、醫學書院 1958 記載なし
31 『生薬学』第4版、藤田路一 1963 記載なし
32 『新編生薬学』東丈夫 名越規朗 廣川書店 1965 記載なし
33 『生薬学総論』柴田承二 東丈夫 木島正夫 下村孟 廣川書店 1966 P82: 芳香性健胃剤
34 『生薬学』稲垣勲 嶋野武 嶋田玄彌 長沢元夫 南江堂 1967 記載なし
35 『和漢生薬』刈米達夫 廣川書店 植物分類学での順 1971 P261: 胃カタルの要薬とする。種子(コウズク)は多く用いず、切片を口に含めば口臭を消し通気を防ぐ。
36 『最新生薬学 第三改槁版』刈米達夫 廣川書店 1973 P411: 芳香性健胃薬とする。
37 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔上〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1975 記載なし
38 『スタインエッガー・ヘンゼル生薬学〔下〕‐化学・薬理学へのアプローチ‐第3版』糸川秀治 太田明廣 西川嘉廣 廣川書店 1976 記載なし
39 『生薬学』 木島正夫 澤田徳之助 秦清之 朝倉書店 1978 記載なし
40 『新常用和漢薬集』訂正第2版 東京生薬協会 編集 南江堂 1978 P139: 芳香性健胃、香辛料、家庭薬に多く用いられる。
41 『最新生薬学総覧』伊沢一男 学文社 1978 記載なし
42 彩色写生図 日本の薬用植物〔生薬〕 生薬-成分-漢方-〔処方例〕高取治輔 廣川書店 1980 記載なし
43 『生薬学第2版』北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 1982 記載なし
44 『コメンタリー局方生薬』初版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1984 記載なし
45 『新訂生薬学 第2版』長沢元夫 野呂征男 萩原幸夫 木村孟淳 南江堂 1987 記載なし
46 『コメンタリー局方生薬』 第2版 桑野重昭 山内和子 米田該典 廣川書店 1987 記載なし
47 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第3版』三橋博 指田豊 山﨑和男 南江堂 1989 記載なし
48 『生薬学概論』 難波恒雄 津田喜典編 南江堂 1990 P322: 芳香性健胃、鎮痛、鎮吐薬。
49 『生薬学改訂第4版』 三橋博 井上隆夫編集 南江堂 1992 記載なし
50 『天然薬物・生薬学』 初版 奥田拓男編 廣川書店 1993 記載なし
51 『薬用資源学』初版 山崎幹夫 斉藤和季編 丸善 1997 記載なし
52 『漢方薬理学』高木敬次郎 木村正康 南山堂 1997 記載なし
53 『生薬学概論(改訂第3版)』 難波恒雄 津田喜典 南江堂 1998 P322: 芳香性健胃、鎮痛、鎮吐薬。
54 『生薬学第6版』 北川勲 三川潮 庄司順三 滝戸道夫 友田正司 西岡五夫 廣川書店 2001 記載なし
55 『INTEGRATED ESSENTIALS 生薬学 改訂第6版』 指田豊 山﨑和男 南江堂 2002 記載なし
56 『入門漢方医学』初版 日本東洋医学会学術教育委員会 編 日本東洋医学会発行 2002 記載なし
57 『漢方・生薬学』久保道德 吉川雅之 廣川書店 2003 P261: 良姜は健胃作用や鎮吐作用を目的とした漢方処方に配合されている。上腹部が冷えて痛む諸症状を改善する目的で漢方処方に配合されている。
58 『薬学生・薬剤師のための知っておきたい生薬100ー含漢方処方ー』第1版、日本薬学会編、東京化学同人 2004 記載なし
59 『薬学生のための漢方薬入門』第2版、指田豊 三巻祥浩、廣川書店 2004 記載なし
60 『スタンダード薬学シリーズ3 化学系薬学Ⅲ 自然が生み出す薬物』第1版 社団法人日本薬学会 編 東京化学同人 2005 記載なし
61 『薬用植物学 改訂第6版』 野呂征男 水野瑞夫 木村孟淳 田中俊弘 南江堂 2006 P244: (略)芳香健胃薬、鎮痛薬、鎮吐薬とする。
62 『パートナー生薬学』 指田豊 山﨑和男 竹谷孝一 南江堂 2007 P318: 健胃、整腸を目的に使われる。漢方では、胃腸系を温める、身体を温め風邪を除く、気を巡らす、止痛するなどの薬能がある。腹部冷痛、吐き下し、飲食の停滞、冷え症、筋肉関節の過緊張を主治する。胃が冷え得て腹痛があるもの、食物の消化が停滞したものに用いられる漢方処方に配剤される。
63 『生薬単』 伊藤美千穂 北山隆 NTS 2007 P12: 芳香性健胃
64 『ベーシック薬学教科書シリーズ⑦生薬学・天然物化学』吉川雅之編 化学同人 2008 P85: 芳香性健胃薬。胃が冷えて腹痛のあるものを治す。漢方処方: 安中散など
65 『伝統医薬学・生薬学』 御影雅幸 木村正幸 南江堂 2009 P222: 芳香性健胃、鎮痛、鎮吐薬。(中)散寒薬。方剤: 安中散、丁香柿蒂湯。健胃および整腸を目的とした処方に配合されている。
66 『日本伝統医学テキスト漢方編』平成22-23年度厚生労働科学研究費補助金『統合医療を推進するための日本伝統医学の標準化』研究班 2012 記載なし
67 『新訂生薬学 改訂第7版』 木村孟淳 田中俊弘 水上元 南江堂 2012 P119: 芳香性健胃、鎮痛、鎮吐。
68 『歴代日本薬局方収載生薬大事典』 木下武司著 2015 P408: 健胃・整腸薬と目され、一部の漢方処方に配合される。
73 青本「化学」、薬学ゼミナール 2016 記載なし
74 コアカリ重点ポイント集「化学系薬学」改訂第4版 薬学ゼミナール 2014 記載なし
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