Aritalab:Lecture/Biochem/Modularity/NF

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Mitogen-activated Protein Kinase (MAPK) は全身の細胞で発現し、細胞外のシグナルを核内に伝える代表的なシグナル伝達経路です。 MAPK とは総称で、代表的なものにERK1/2などがあります。ここでは MAPK が MAPキナーゼキナーゼ (MAPKK) により 2 段階のリン酸化を受け、MAPKK はMAPKKキナーゼにより 2 段階のリン酸化を受けるモデルになっています。最終的にできるMAPK二リン酸は、MKKK を抑制しています。 このサイクルに一つだけ「抑制」の効果があるので、負のフィードバックループになっています。

初期値をみると MKKK, MKK, MAPK がそれぞれ 90, 280, 280 になっています。MKKKのリン酸化だけを考えてみましょう。もしもフィードバックループがないなら、MKKKとMKKK-Pは平衡状態になり、特に量の変動がない状態に落ち着くはずです。
MAPK pathway by Cell Designer

MAPK pathway by Cell Designer

つぎにMKKKとMKKだけに注目したネットワークを作って動きを見てみます。上の図にあった黄色と赤のライン (MKKK) はこの図において黄色と緑になっています。MKKの三つが左から順にそれぞれ赤、水色、青です。赤と青に注目してください。MKKKの動きと同じです。
MKKK and MKK

MKKK and MKK

これはMKKK, MKK, MAPK とカスケードを足しても同じ動きをします。フィードバックがない状態では、全くリン酸化されていないMAPK (黄緑) と 二回リン酸化された MAPK (灰色) 関係は、初期状態から量が逆転しておわります。
MKKK and MKK and MAPK

MKKK and MKK and MAPK

ここで最初のネットワークに戻してシミュレーションをやってみましょう。黄色と水色、赤とマゼンタ、黄緑と灰色が相補的な動きを見せるところは一緒です。しかし、灰色が上がってくると量が増えていた水色 (MKKK) が減ってくることに注意してください。水色と黄色はゆっくりと反転して初期状態に戻っていきます。それに遅れて赤とマゼンタが戻っていくこともわかります。

MKKK and MKK and MAPK

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